前回の記事の続き。
今度はカメラを1933年製前期型Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)に持ち替えて、上野の東京国立博物館の内外を撮影(フィルムはKodak TRI-X 400)。当日はピーカンだったのでYフィルターを使用(撮影日:2017年6月24日)。
(左:1933年製前期型、右:1935年製後期型)
1938年に会館した鉄骨鉄筋コンクリート造2階建て和洋折衷方式の東京国立博物館本館は重要文化財でもある。向かいにはネオ・バロック様式の表慶館、平成館と離れに法隆寺宝物館などがある。
以下、フィルムの撮影結果(スキャナーはEPSON GT-X980を使用・トリミング以外補正無):
本館の通路上の外光が差し込む辺りで撮影。

本館吹き抜けの階段辺り。アンダーに過ぎてしまった。またトライしてみたい。




遠望の日本庭園。

モダンな法隆寺宝物館。



ネオ・バロック様式の表慶館。


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残りの一枚は国立科学博物館(日本館)のドーム天井を撮影。ステンドグラス越しの光が柔らかなグラデーションを醸している。

Rolleiflexの当て馬の扱いのSuperbだが、Voigtländerの眼(Skopar 75mm F/3.5)は84年経過しても鋭い。オプティクスでは世界最古の歴史を誇っていた会社の気概がレンズに籠っている。
使う物の心にミネラルを与えてくれる(拙稿「発想の転換(“最も古いまだ使用中の家電”コンテスト)」)プロダクツはいまどきの消費主体のモノには求め得ないだろう。
(おわり)