2017年10月14日

Voigtländer Superb 顛末記 - その14



Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)については、前回ブログ記事で接写用補助レンズについて触れた。今が盛りのコスモスで試写してみたいと思う。

1933年(昭和8年)製の84歳のカメラ。一昨年死んだ母と同い年ゆえに少し感慨がある。油絵を趣味にしていた母は、絵の仲間と新宿で集うことが多かった。新宿を見たいというので先週の土曜日(9月30日)に連れ出した(フィルム:Kodak Kodak TRI-X 400 & Y-filter)。

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(母の油絵)


世界堂で画材を集め伊勢丹の画廊の先生の個展に顔を出し、仲間とレストランで食事をしたりしていた。あれから少し街並みが変わったよと見せてやりたくなった。晩年脚を悪くしたので代わりに少し歩き回った。

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ビルの足元から上を見上げて一枚。そういえば、青児の絵が飾ってある自由が丘のモンブランでよくお茶してたね。

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一つ目の巨人(キュクロープス)が真向かいに建っているね。

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新宿文化センターの周辺も変わったよ。

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NTTドコモ代々木ビル

このビルは見ていたかもしれないけど、周辺は2020東京五輪に向けて再開発中らしいね。

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さて、帰るとしますか母さん。お疲れ様でした。

(おわり)







posted by ihagee at 22:05| Voigtländer Superb

2017年09月30日

Voigtländer Superb 顛末記 - その13



1933年製前期型Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)は自己流メンテナンスで復調し(拙稿「Voigtländer Superb 顛末記 - その3」)、その後は何度か撮影に連れ出している。このカメラは一昨年急逝した母と同い年。そのせいか、母と外出するような気分になる。

このSuperbには純正の接写用補助レンズ(クローズアップ / プロクサー)がある。二眼なので当然、テイクレンズとビューレンズのそれぞれに必要で、接写距離に応じて二種類あるようだ(被せ式のFocar 30とFocar 52)。

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Voigtländer社は戦後二眼レフを製造していないので、二眼用としてのFocar 30またはFocar 52は戦前(80年前)製造発売されたものを探すしかない。ペアで揃えるのはなかなか至難である。

実際、私もeBay(英米独)で探し回ったがペアでの出品はなかった。テイクレンズ用のFocar 30をまず手に入れ、そしてようやく最近ビューレンズ用のFocar 30が入手できた。

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Superb は他の二眼レフにない視差(パララックス)補正機構がビューレンズ側にあるので、Focar 30なり52のペアはテイクレンズ、ビューレンズの区別は実用上はない。ただし、テイクレンズでレンズフードを使う場合、補助レンズの先端部がフードを装填できる形状になっている必要がある。Focar 30の場合はその形状のものとそうでないものがあり、前者が実際にはテイクレンズ用、後者がビューレンズ用となる。テイクレンズ用のFocar 30はレンズ前面の縁に "Voigtländer W/w FOCAR 30"と印字してあり、

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ビューレンズ用は同じ印字がレンズバレル側面にあるのでわかりやすい。

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なお、視差(パララックス)補正機構があるため、ビューレンズ用のFocar 30に上下はない(通常の二眼レフであればビューレンズの側面に赤点があって、視差補正の為にはその表示を上にして装着する)。

Focar 30での最短接写距離は0.33mとある(接写補助レンズを用いない場合は0.8m)。Focar 52では0.5mなので、花などのマクロからポートレイトまで撮るのならFocar 30の方が間に合いそうである。

以下、ファインダー上での見え方を確認してみた(レンズを上下交換しても同じ見え方だった)。

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(被写体はインドエア・マスコットのマハラジャ君)


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(Rolleiflex用純正スクリーンを移植したので呉越同舟)


実際にフィルムを用いてFocar 30を試してみるつもりである。

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(おわり)


posted by ihagee at 09:04| Voigtländer Superb

2017年07月02日

Voigtländer Superb 顛末記 - その12



前回の記事の続き。
今度はカメラを1933年製前期型Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)に持ち替えて、上野の東京国立博物館の内外を撮影(フィルムはKodak TRI-X 400)。当日はピーカンだったのでYフィルターを使用(撮影日:2017年6月24日)。

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(左:1933年製前期型、右:1935年製後期型)

1938年に会館した鉄骨鉄筋コンクリート造2階建て和洋折衷方式の東京国立博物館本館は重要文化財でもある。向かいにはネオ・バロック様式の表慶館、平成館と離れに法隆寺宝物館などがある。

以下、フィルムの撮影結果(スキャナーはEPSON GT-X980を使用・トリミング以外補正無):

本館の通路上の外光が差し込む辺りで撮影。

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本館吹き抜けの階段辺り。アンダーに過ぎてしまった。またトライしてみたい。

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遠望の日本庭園。

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モダンな法隆寺宝物館。

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ネオ・バロック様式の表慶館。

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残りの一枚は国立科学博物館(日本館)のドーム天井を撮影。ステンドグラス越しの光が柔らかなグラデーションを醸している。

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Rolleiflexの当て馬の扱いのSuperbだが、Voigtländerの眼(Skopar 75mm F/3.5)は84年経過しても鋭い。オプティクスでは世界最古の歴史を誇っていた会社の気概がレンズに籠っている。

使う物の心にミネラルを与えてくれる(拙稿「発想の転換(“最も古いまだ使用中の家電”コンテスト)」)プロダクツはいまどきの消費主体のモノには求め得ないだろう。

(おわり)
posted by ihagee at 07:14| Voigtländer Superb