2020年11月18日

信義か公約か?



国際信義とは、COVID-19禍およびそれに連鎖する世界的経済恐慌に各国と連携しながら専念対応することである。オリンピック開催という国際公約よりも遥かに重大且つ喫緊な信義則であることは明白だろう。ゆえに「(開催権を)返上」することには大きな意義がある。・・・IOCは経営的に今を取る(中止)可能性が高い。それでも尚「延期(開催)」とする場合、その条件として日本政府に開催不能となった場合の金銭的補償を求めるかもしれない。ギャンブルをするツケはそれを希望する開催都市および政府ということになる。胴元は損をしないというのがIOCビジネスだからだ。その胴元たるIOCと米国企業は深く利害を共にしている。(拙稿「延期という無責任・返上という国際信義」)

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開催機運が盛り上がらないばかりか、中止となる・中止すべきだ、との世論の高まりに不安と焦燥を感じたのかIOCのバッハ会長が来日した。

「良い模範であることの教育的価値、 社会的な責任、さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基盤とする。」(オリンピック憲章「オリンピズムの根本原則」から)

この一文に照らしても、オリンピックの「今」担う社会的責任とは開催という国際公約ではない。科学的確証もなく「打ち勝った証(としての開催)」などと向こう見ずな勝ち鬨を「今」上げることが良い模範である筈もない。「オリンピズムの根本原則」に「今」を照らせば、オリンピック・ムーブメントはその活動を8ヶ月後の開催ではなく、現下のCOVID-19禍に直接向けるべきであろう。スポンサー企業から集めた協賛金をウイルス禍で活動も儘ならない各国スポーツ団体への支援・援助に直ちに当てることなどは言を俟たない。国際信義は後者に加担する。

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「倫理規範の尊重」ではIOC、開催都市、オリンピック関連団体およびスポンサー企業は公然と脱法(違法)行為(商標法)を行っていることは、すでに国会での質疑応答で明らかでもある(2019年3月20日参議院法務委員会)。公益性の裏面たる商業主義の要を成すライセンス活動に違法性が問われていることは、自身弁護士でもあるバッハ会長は知る立場にある(「バッハIOC会長への手紙(原文)」「バッハIOC会長への手紙(参考和訳)」。知っていながら違法状態を看過することは「犯罪」となり得る。

「この違反行為に対して、・・・脱法行為的説明でごまかしている間に、法律改正して合法化しようとしているそのやり方、政府の対応はおかしいですよ(小川敏夫議員(立民)」

関連記事:「大問題:スポンサーに対するオリンピック関連商標使用許諾は商標法違反
東京新聞・特報記事「IOC商標登録・過剰規制の恐れ/商店街「五輪」使えない?
オリンピック関連登録商標の異議申立と違法ライセンス疑惑の狭間で(5):IOCファミリーによるアンブッシュ・マーケティング規制の不毛(柴大介弁理士)

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「多くのフェイクニュースが流れていたが、疑念は払拭された(森喜朗大会組織委員長)」

2019年3月20日参議院法務委員会で明らかになった違法ライセンス問題はどうなのか?違法状態は解消されておらず、違法性は一切払拭されていない。

そもそも、脱法(違法)行為も許されるオリンピックとは何なのか?倫理規範の尊重がオリンピック憲章の根本原則なら、法のモラルすら守らないオリンピック自体、その原則に自家撞着している。ゆえにウイルス要因の有無に関わらず本来「中止しなければならない」。それこそ、法に遵って我々が口にすべき信義ではないか?

(おわり)

追記:商標法を後付けで改正することで、違法行為(違法ライセンス)を遡及的に「合法化」することはできず、改正法前のライセンス行為は違法であり、サブライセンスはその前後に亘って今も違法状態が継続している。違法ライセンス活動は刑法上の犯罪を構成する。

”専用使用権の設定禁止(商標法30条1項但書)及び、商標権の譲渡・移転制限(商標法24条の2第2及び3項)は残るので、法改正前になされた、ライセンス契約と違法ライセンスに伴う違法事態は、合法化されることなく今後も違法状態であることになります。特に、オリンピック関連登録商標をサブライセンスしている場合、非営利公益団体のライセンス禁止条項の有り無しに関係なく、違法ですので、大きな問題は法改正によって全く解消しないことになります。”
オリンピック関連登録商標の異議申立と違法ライセンス疑惑の狭間で(2):非営利公益団体の著名登録商標は何故ライセンスできないのか?」から抜粋。

”そして、この改正商標法の施行に合わせて、特許庁が、「公益著名商標に係る通常使用権の許諾が可能となります」と、関係者にアピール声明を発信しました。この、実に正直な声明により、改正商標法の施行前になされた「公益著名商標に係る通常使用権の許諾」行為、即ち、IOCファミリーが長期間、大規模に展開した、オリンピック関連登録商標(公益著名商標)のライセンス(通常使用権の許諾)活動は違法であったことが明確になりました。”
オリンピック関連登録商標の異議申立と違法ライセンス疑惑の狭間で(5):IOCファミリーによるアンブッシュ・マーケティング規制の不毛」から抜粋。
(特許の無名塾:五輪知財を考える(弁理士:柴大介))

posted by ihagee at 03:30| 東京オリンピック

2020年03月13日

延期という無責任・返上という国際信義



WHOのパンデミック宣言下、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催の雲行きが怪しい。「延期」や「無観客開催」があたかも可能な選択肢であるかのような報道がされている。

BB-8 Olympische Ringe


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そもそも開催都市契約に「延期」なる文言はない。

「無観客開催」については、大会そのものに巨額な税金(都税等)が投じられているにもかかわらず、その納税者が競技会場で観戦できないということであり、オリンピック憲章の公益性の理念にそぐわない。ゆえにその形式で開催したところで、理念なき東京大会としてオリンピックの歴史に永遠に汚点を残すことになる。

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オリンピックなる興行は地政学的リスク(今回は公衆衛生上のリスク)を常に孕んでいる(例:1972年ミュンヘンオリンピック)。そのリスクが顕在化した時、それでもリスクを取る、すなわち(延期してでも)開催するということは、不確実性に対し敢えて挑戦をするという賭けになる。

WHOによってパンデミックと宣言された新型コロナウィルス(COVID-19)禍とそれに連鎖した経済恐慌(リーマンショック以上と予測されている)が現下の不確実性であり、「無観客開催」または「延期(開催)」が賭け(ギャンブル)ということになる。

安倍政権の諸政策は「この道しかない・未来志向」もその多くは賭け事に近い。経済的リターンを得るために高いリスクを負うことを厭わない。憲政史上最長の政権でありながら未だ成果を見ず道半ばというアベノミクスなる賭けに我々は多くのリスクを背負わされ翻弄され続けてきた。その上にさらなる賭けを加えるわけにはいかない。

「延期」は、1年なり2年先の開催に賭け、経済的リターンを得るということだが、しかし、不確実性がこの先も続き結果開催不能となれば今よりも失うものは格段に大きい。公算もなく次は勝つと信じ精神論だけで杜撰な作戦に突き進み、挙句に甚大な損失を被った例は過去数知れない。「インパール作戦」など歴史は証明している。

勝ちを期待しギャンブルに更に税金を投じ、アスリートのコンディション(肉体的・経済的条件)を保証し、延期に伴って発生する内外の諸問題を全て解決することに、東京都なり日本政府が注力できるのだろうか?1年先の同じ時期に開催延期をするのであれば、先ず世界中でCOVID-19禍が収束していなければならない。ワクチンの開発と治験すら1年はかかると言うから、向こう1〜2年は全く見通せない状況にある。2年先の延期となれば、冬の北京大会と重なり、COVID-19なるリスクをIOCは多重に背負いこむことになる。夏季大会と冬季大会の間に2年のインターバルを設け平時でもスケジュールが満杯のIOCにしてみれば、東京大会を開催すること自体が運営面上のリスクや重荷になる。また、IOCにとって今大会を中止としても保険業界から保険金の支払いを受けて自己の金銭的損失は大方補うことができるが、延期し且つその先で開催不能になった場合も同様の補填がされる可能性はCOVID-19禍と連鎖する世界経済恐慌という不確実性に照らすと今よりも低い。IOCは経営的に今を取る(中止)可能性が高い。それでも尚「延期(開催)」とする場合、その条件として日本政府に開催不能となった場合の金銭的補償を求めるかもしれない。ギャンブルをするツケはそれを希望する開催都市および政府ということになる。胴元は損をしないというのがIOCビジネスだからだ。その胴元たるIOCと米国企業は深く利害を共にしている。ゆえにトランプ米大統領(元カジノ王)が「延期(開催)」を提案するのもさもありなんとなる。そのトランプの提案を有り難がる日本はトランプにとって格好な相手。「日本と首相に良いことがきっと起きる(トランプ)」に彼なりのディールがあると思わなくてはならない。「延期(開催)」をこちらから願い出るとはそういうことだ。IOCにすれば「延期(開催)」は「開催都市側の要求に応じた」とするだろう。

東京都(および日本政府)にとっても「延期(開催)」を願い出た都合、その1年なり2年先に「やっぱりできませんでした」と謝って済む問題ではない。国際社会からも巨額の損害賠償を起こされることになるだろう(特にスポンサー企業)。「延期(開催)」が過去一例もないのも然りだ。

東京都および日本政府にとって、「延期(開催)」は、COVID-19禍を1〜2年内に収束させるという課題を背負い込むことでもある。感染長期化の観測は、WHOばかりでなく政府専門家会議からも出されており、「延期(開催)」の前提となる収束に何の科学的言質もない。また、COVID-19禍に連鎖して発生しつつある世界的な経済恐慌が同じく収束するという公算もない。ゆえに、「延期(開催)」は東京都および日本政府の願望であっても確実性を伴わないギャンブルであるゆえ、そのリスクは全て東京都および日本政府が負うと声明しなければ無責任の誹りを免れない。

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ここは、戦前「(開催都市を)返上した(結果「中止」)」1940年東京オリンピック(夏季)に学ぶべきと考える。(参照:マガジン9編集部 2019年10月16日付記事『幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで』 / 橋本一夫著/講談社学術文庫、「第12回オリンピック競技大会(東京大会)の中止に関する歴史的研究(田原淳子)」)

何としても「開催」し国際公約を守ろうとした嘉納治五郎と、支那事変で開催不能と判断し、「(開催権を)返上」(開催都市を他に譲る)で国際信義を守った副島道正の視点の違いは今もっても大いに参考となる。その時代背景の相似性にも驚く。

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「(開催権を)返上」することは、開催都市にとって「開催中止」に係る唯一の意思表明でもある(契約解除・中止はIOCの権利)。その国際信義とは、COVID-19禍およびそれに連鎖する世界的経済恐慌に各国と連携しながら専念対応することである。オリンピック開催という国際公約よりも遥かに重大且つ喫緊な信義則であることは明白だろう。ゆえに「(開催権を)返上」することには大きな意義がある。

「(開催権を)返上」を東京都がIOCに申し出て、結果としてIOCによって契約解除=大会中止となっても、国際社会では東京都および日本政府は国際信義を守ったと当然にみなすことになる。戦前の幻となった東京大会はこの視点に立った。「(開催権を)返上」した戦前の東京大会は代替開催都市としてヘルシンキ(フィンランド)が選ばれたが第二次世界大戦の勃発によりこちらも中止となった。

なお、戦後の「(開催権を)返上」の事例としては、1976年デンバー大会(アメリカコロラド州・冬季)がある。自然破壊(環境問題)と経済的負債(財政負担)に対する市民運動(市民投票)が「(開催権を)返上」に繋がり、インスブルック(オーストリア)で代替開催された。

代替都市での開催は、ゆえに当初の開催都市がその開催権をIOCに返上する前提であることを歴史は事例として示している。

ロンドン市長選で同地での代替開催を候補者が表明した。これに小池東京都知事が「不適切」と不快感を表明したが、「(開催権を)返上」し開催都市を他に譲る、なる国際信義の観点(過去の事例)が多少とも頭の片隅にあれば、その可能性も留保し口を噤むべきであった。(五輪ロンドン開催発言に「不適切」 小池知事が不快感・2020年2月21日日経記事

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COVID-19禍およびそれに連鎖する世界的経済恐慌に見舞われながら、開催都市たる東京都が何ら意思を表さず、IOCに一方的に「中止」を勧告されるのは却って不名誉となろう。

東京都は一刻も早く「(開催権の)返上」を決定しIOCに申出ることこそが、現状を鑑みた現実主義だが、東京都も大会組織委員会も今のところ、この意義ある撤退(国際信義の観点から)を採ろうとしない。

小池百合子都知事も森喜朗大会組織委員会会長も嘉納治五郎と同じく、何としても「開催」し国際公約を守ろうとしている。その腹案は「延期(開催)」かもしれないが、「延期(開催)」は、2022年北京大会(冬季)の向こう2年間のスケジュールに重なって障害や混乱を招くばかりか、オリンピック以外の国際競技大会のスケジュールにも影響し、何よりも選手のコンディション調整を二の次にした、身勝手・自己理由と国際社会では受け取られ兼ねない

「(開催権の)返上」を以ってオリンピック開催なる政治的大義を消し去れば、「アンダーコントロール」に始まった、粉飾・虚飾・改竄なる鬱陶しい憑き物も晴れるだろう。

副島は東京でオリンピックを開催しても多くの国がボイコットすることを予想し、それでは日本が国家としての面目を失うことを恐れ、また、ヒトラーがオリンピックを宣伝の道具にするのを見て、東京大会が二の舞になることを心配していたとされる。

2020年大会に照らし、同じ心配をせずにはいられない。

(おわり)

追記:
札幌でのマラソン競技開催決定(IOC)の過程ですっかり蚊帳の外に置かれ怒り心頭に発した小池東京都知事に「(開催権の)返上」なるちゃぶ台返しが一瞬頭を過ぎったかもしれない。しかし、そもそも極暑の東京都心がアスリートファーストでなかったことは最初から判っていたことゆえ、「(開催権の)返上」を切り出すだけの国際信義はなかった(打ち水や日除け笠など、都なりの極暑対策があまりに稚拙だったゆえ)。「あえて申し上げるなら、合意なき決定だ」と言うことがIOCとその決定に唯々諾々たる森大会組織委員会会長に対する彼女なりの唾吐きだった。「都としては合意していない、従うとしてもその決定責任は負わない(特に費用面)」と政治的に表明したのかもしれない。開催都市契約の彼女なりの政治解釈であるがどのみち無理がある。

今回、2020年内の通常開催以外の選択肢(「1〜2年後に延期(開催)」「無観客開催」「中止」)に関しても、IOCが一方的に決定した迄で、都として従うとしてもそれは「合意なき決定だ」としたいかもしれないが、契約上そうはならないだろう。「合意なき決定だ」などとどのみち天に唾を吐く位なら「都としての決定だ」と堂々と「(開催権の)返上」をIOCに突きつけても良い。COVID-19禍に国際社会と連携し専念対応するという国際信義がその「(開催権の)返上」を正当化するだろう。7月5日投票の都知事選に向けての選挙争点は明らかにCOVID-19と連鎖する不況への対策であって、オリンピック開催などではない。ゆえに、「(開催権の)返上」を以ってそれら対策に専心する姿勢を示すことは、小池氏にとって大きなアドバンテージになり得ることでもある。「(開催権の)返上」は日本を救うことになるか?「いい歳をしたジャンヌダルク」なら考えても良さそうなことだ。
posted by ihagee at 03:18| 東京オリンピック

2019年10月31日

理念なき狂騒(三方一両損の方策)



大会組織委員会とIOCが東京都に対し、移転をまとめるための「3条件」を協議、と報じられている。

先の記事で触れた開催都市契約上の関係、記事中で引用した弁理士の見解の通り、東京都とJOCが設立した組織委員会が、東京都のエージェンシーではなくIOCのエージェンシーとなっている構図が浮かび上がった。

オリンピックのマラソン・競歩の札幌移転に伴い、都側に提示する条件として組織委とIOCが協議したのは「都の費用負担なし」「暑さ対策による他競技の移転なし」「パラリンピックのマラソンは東京開催」の3つだそうだが、東京都が「(暑さ対策はできるから)移転はけしからん」と言った手前、「暑さ対策による他競技の移転なし」「パラリンピックのマラソンは東京開催」をIOC側から切り出されてしまった。

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東京都は2020年東京オリンピックのマラソンと競歩の札幌開催案を巡り、都に寄せられた741件の意見の中で賛否を示す417件のうち88%に当たる368件が札幌案に反対する意見だったと明らかにした。

”都によると、移転案が明らかになった翌日の17日から24日に電話やメールで寄せられた。リサーチ会社を通じて22、23日に都民約2000人を対象として実施したアンケートでは賛成36%、反対32%で拮抗(きっこう)。都に十分な説明がないまま会場変更が発表された経緯は76%が「妥当ではない」とした。開催費用については「IOCが負担すべきだ」が50%で最多だった。”(日刊スポーツ2019年10月27日記事引用)

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「マラソン札幌移転案、東京都への意見は88%が反対」なる都民の意見。わざわざ意見を都に伝える人の数を以って都民の総意にはならない。しかし、都側がこの数字にこだわり「暑さ対策はできる」と繰り返すばかりに、IOCから言質を取られ小池都知事は却って身動きできなくなっている。

オリンピックのマラソン・競歩の札幌移転を承認し、「暑さ対策による他競技の移転なし」「パラリンピックのマラソンは東京開催」を受け入れれば、他競技のアスリート(特に外国人選手)から反発が出ることが予想されるが「暑さ対策」以外の他の理由でもない限り、東京都は他府県への競技移転を切り出すことはできない。

来年の開催直前に都知事選が控えており、小池氏としてもIOC(およびIOCのエージェンシーである組織委員会)の判断に一方的に屈する姿勢は避けたい。オリンピックのマラソン・競歩の札幌移転を撤回し東京に戻すには開催時期を秋にずらすことをIOCに求めることしかないだろう。

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「暑さ」なる要因で、開催都市たる東京都が「対策可能」と言い張るには限度があることをIOCは見透かしている。開催時期を秋にずらしオリンピックのマラソン・競歩を東京に戻すことが落とし所だが、そうIOCに決断させるにはどうしたら良いのか?

オリンピック関連商標の違法ライセンスを理由に、違法状態を解消するには三方一両損が必要で、秋に開催時期をずらすしかない・・と単刀直入に都側が切り出せば、この理由に勝る理由はないかもしれない。この三方一両損の方策は、柴大介弁理士が「オリンピック関連登録商標の違法ライセンス問題の解決策」パテント 2019 Vol. 72 No. 10)で述べている点である。

商標法など法律に違反する行為をIOCファミリー(IOC, JOC, 組織委員会)は重々知りながら(拙稿「国際オリンピック委員会への手紙」「国際オリンピック委員会への手紙(日本語訳)」で述べた通り)、違法状態を野放しにするばかりか幇助している。商標権侵害であることを知りながらエンブレムなどを使用しているスポンサー企業や商品化権なる商標法外の概念の下で使用させている者など、違法と知りつつ犯罪を行う合意は未遂であってもその合意時点で共謀罪が問われる状況である(ライセンス契約時点)。況してや、違法行為を実行すれば刑事罰を科される。「これがなければオリンピックを開催できない(安倍首相)」の共謀罪がこと、オリンピック関連商標の違法ライセンスではブーメランのようにはね返ってくる。「アンダーコントロール」なる嘘から始まったオリンピックゆえの落とし前なのだろう。

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東京都も違法ライセンスの片棒を担いではいるが、IOCファミリーに比べれば加担の程度は低い。従って、オリンピック関連商標の違法ライセンス・違法状態をIOCとの交渉で切り出し易い立場にあるのではないだろうか?

三法一両損


オリンピック関連登録商標の違法ライセンス問題の解決策」パテント 2019 Vol. 72 No. 10)中の三方一両損の方策を小池都知事が考慮し、開催都市としての意地なり矜持をIOCに示してもらいたいものである。

天一坊ならぬIOCの正体を暴いて大芝居を打つことができるか・・。



(おわり)

posted by ihagee at 02:46| 東京オリンピック