2016年07月10日

スキャナ・カメラという試み

さて、ToRiZoは今のところ手に入る最も小型(A7)のフラットベッド・スキャナである(欧米では'Doxie Flip'という名で販売されている)。

ACアダプター化については先のブログ記事にて述べた。

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アルバムから写真を剥がすことなく直に読み取る利便性。ここからハタと思いつくことがあった。

フィルムカメラの焦点面も読み取ることができるかもしれないと。

古いフィルムカメラの再利用法としては、ミラーレスカメラを用いる手法が一般的である。フィルムカメラのレンズだけドナーとして用いる、又はカメラの筐体にミラーレスカメラを組み込むということだろう。前者はアダプターさえあればカメラの筐体は不要(比較的安価)、後者はいわゆるデジタルバックでアダプトできるカメラが限られる上に非常に高価である(例:ハッセルのデジタルバック)。さらに言えば、前者は小さな撮像素子の大きさでしかレンズを活かせない。後者はフィルムの実際のコマ面積分の撮像素子が必要となりコストがかかりすぎる。

他方、ラインスキャナーの読み取る情報量はCCDやCMOSの比ではない。読み取る面積は走査する面積であり中判カメラのフィルム焦点面など難なくカバーする。欠点としては、ドキュメントの読み取りを目的とするゆえに、小型化されないこと(ToRiZoはアルバム上のプリントされた写真をスキャンする目的ゆえにA7まで小型化されているが)、読み取る時間分の対象物の動きまでブレとして記録することだろう。

したがって、一般的な据え置き型のA4フラットベッド・スキャナからスキャナ・カメラを発想すると、スキャナとの物理的バランスから自ずと大型カメラとの組み合わせとなる。この手のスキャナ・カメラの試みは様々ネット上で事例が挙がっているがどれもが大掛かりである。


(この事例のようにA4のフラットベッド・スキャナ、ノートパソコン、電源を必要とするなら機動性に劣る)

中判カメラを通り越して大判カメラとの組み合わせではフィールドに持ち出すことは不可能である。ToRiZoを私はAC電源化したが元は乾電池で駆動し、本体のSDカードに撮像を記録するスタンド・アローンの用い方ができる(スキャン結果も小さな液晶表示ながらもToRiZo本体で確認できる)。そして小型であることから、中判カメラに組み合わせることを考えると、現状では最適なスキャナと言えるかもしれない。

ただし、反射原稿を読むためのスキャナなので、透過物を読むようにはできていない。それでも、ものは試しと古びたオリンパス・シックスのフィルム焦点面にリア・プロジェクション用のフィルムを載せて、無理やりToRiZoでスキャンしてみた(カメラ側:バルブでシャッターを開放・絞りも開放、スキャナ側:カラー600dpi)。野外の景色は外光がスキャナーの内部に回り込んで黒くしか撮影できなかった。そこで、部屋を暗くしてパソコンの明るい画面に映し出したパターンを撮影してみた。

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Old film camera (Olympus Six) with a digital back (not the expensive one like Hasselblad CFV-50 Digital Back, but a cheap portable flatbed scanner 'Doxie Flip')

Old film camera (Olympus Six) with a digital back (not the expensive one like Hasselblad CFV-50 Digital Back, but a cheap portable flatbed scanner 'Doxie Flip')

結果は見ての通り。色を認識することができなかった。ToRiZoの光源をオフにし、さらに外光が回り込まないような工夫を施せば中判〜大判カメラと組み合わせて電池駆動のスキャン・カメラが実現可能かもしれない。透過光を直接取り込むことができればスクリーンすら不要だろう。腕の立つ方、夏休みの宿題にどうだろうか?

(おわり)

追伸:
スクリーンを介在させずにToRiZoでスキャンしてみた(カメラ側:バルブでシャッターを開放・絞りも開放、スキャナ側:カラー600dpiで共に手持ち)。
スクリーンがない方が対象物をはっきり捉えることができるようだ(モノクロであることは変わりない)。窓からベランダに向けて撮影した例では外光が強すぎて中央部分に盛大にフレアが起きているが、レンズの絞りや減光フィルターを入れることで調整できそうである。幸いにしてToRiZoの光源の強さは反射原稿の距離までしかなく(据え置き型の一般的なスキャナと比較してとても弱い)、カメラのレンズ面にまで届いて干渉するようなことはない。

スキャン結果は以下の通り。走査線の出方はまるで、1960年代の実況中継のテレビ映像のようである。手持ちのいい加減な試みでもなんとなく可能性が見えてきた。カメラとToRiZoをしっかりと一体化し、余計な光が回り込まないように遮光し、絞りやフィルターで露出を調整の上、三脚で固定して撮影すればもっとかっちりとした像を得ることができるだろう。撮像の周囲がケラれているのはその部分での光の入射角度が影響しているのだろう。光をディフューズさせればケラれが収まるかもしれないが、それには前述のリアプロジェクション用フィルムをかませると良いのかもしれないが、それでは画像が眠たくなる。ならば6x7版のフォールディング(蛇腹)カメラならもっとマシかもしれない。手提型であれば持ち運びも容易だしToRiZoとも物理的に大きさが符合する。

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Old film camera (Olympus Six) with a digital back (not the expensive one like Hasselblad CFV-50 Digital Back, but a cheap portable flatbed scanner 'Doxie Flip')
(部屋の中の掛け時計を写す)

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(ベランダに向けて写す)

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(食器棚を写す)

以上
posted by ihagee at 10:58| Scanner

2015年12月15日

ToRiZoのACアダプター化

さて、ToRiZoは単三乾電池(または充電池)4本で駆動する。ACアダプターがないので、電池頼りである。新品の乾電池を入れてアルバムの写真を20枚程度読み込んだら電池切れとなってしまった。充電池は乾電池よりも電圧もアンペアも低いのでさらに悪いかもしれない。やはり、ACアダプターで連続駆動させたいと思う。ダミー電池を組み合わせて6ボルトで1アンペアまでのACアダプターを取り付ける手がある。こういうニッチなことはeBay(米国)の方が頼りになるので覗いてみたら、すぐにでも適用可能な品を見つけた。米国は交流110Vで日本と同じ二口のコンセントなので大抵の家電製品はそのまま日本でも使える。この製品は100-240V対応で単三電池4本6ボルトで1アンペアまでACアダプターで給電するのでぴったりである。中国製ではなく米国製で評価も100%なので信頼できそうだ。海の向こうから届いたら、使用レポートを載せたい。

その報告。eBay(米国)で注文してから一週間で品物が届いた。送料を入れて60ドル程度。説明書(英語)もあって丁寧である。さっそく、直列でToRiZoの電池ボックスに入れようとしたが、長手方向が窮屈で入らない。ToRiZoの電池ボックスはもともと乾電池も入れるのが窮屈だった。ここは仕方ないのでダミー電池のプラス極を少し削るしかない。なぜか、製品に棒ヤスリがついていた。おそらくそういう使い方なのだろう。削った甲斐があってなんとか入った。恐る恐るAC/DCアダプターをコンセントにさして、ToRiZoのスイッチを入れたところ問題なく起動した。これで、電池切れを心配せずに連続してアルバムの写真を取り込める。

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eBayのセラーはバッテリーエリミネイターストア・
batteryeliminatorstore。単三電池は2AA。自己責任の限りでお試しあれ。

(おわり)

posted by ihagee at 19:20| Scanner