Bushnellのテレスコープ(Bushnell Televar)は虫眼鏡(単玉)レンズを組み込むのに最適なので、もう一組eBayを介して米国から取り寄せた。価格も9ドルで送料の方が高くついた位。組み込むレンズはVixen の折りたたみ式3.5倍率のポケットルーペ(レンズはガラス)でこっちはビックカメラで400円程度で手に入れることができた。
テレスコープのプリズム部とその先のズームの付いた鏡筒は簡単に分離でき、鏡筒の先端のレンズを同上のルーペのレンズと交換し、テレスコープに元々付いていた内筒を逆さに組み込んで絞りの代わりにして出来上がり。
----
さっそく、試写にでかけた。場所は上野の東京国立博物館と国立科学博物館で館内の展示物の撮影。フィルムはモノクロームのRPX 400(ローライ)36枚撮を詰めた。レンズはF1相当だが館内は暗いのでシャッタースピード1/60の手持ちで堪える覚悟である。
なお、外の景色をスナップするために、1933年製(前期型)Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)も Kodak TRI-X 400を詰めて連れ出した。

(1935年の後期型を被写体に前期型で撮影した例, Kodak TRI-X 400, 於・京浜島つばさ公園)
両博物館共に館内展示物は撮影禁止と展示物に表示がなければフラッシュを焚かないことと、三脚(一脚含む)を使わない条件で撮影可能。国立博物館に併設の法隆寺宝物館はほぼ全ての展示物が撮影可能だった。
Sony NEX-3に同上のレンズを搭載してデジタルで比較までに撮影しておいた。シャッタースピードの適正値は1/30だったが手振れ。この調子だとフィルムでの撮影結果は良くないかもしれない。
デジタルでの撮影結果(白黒に変換):
東京国立博物館

(萩原守衛(碌山)のブロンズ作品)
(加茂町の浄瑠璃寺にあったと伝えられる十二神将像から)

(同上)

(舞楽面)
----
国立科学博物館

(恐竜骨格)

(フタバスズキリュウ骨格頭部)
----
デジタルで比較撮影をしなかったが法隆寺宝物館の小さな御仏たちに癒された。漆黒の空間に数多の仏たちが浮かぶ。どうか撮らせて下さいと念じながらシャッターを切った。一体撮影するのに四、五分はかけたと思う。
フィルムでの撮影結果は後日ご報告。
(おわり)