普段現像を依頼しているビックカメラ(池袋・カメラ館)では、Redscaleフィルム(Lomography Redscale XR 50 - 200)の現像は堀内カラー扱いとなっていたが、堀内カラーが法人客相手でしか同フィルムの現像をしなくなった。そんなこんなで、撮影済で4年間机の引き出しに放置していた "Lomography Redscale XR 50 - 200" を2本、先日トイラボで現像してもらった。
普通のカラーフィルムを裏巻きしただけのRedscaleフィルムなのに、と思うがそれゆえの発色の極端なバラつき(同フィルムの特性)を堀内では嫌って(ラボ側の現像ミスとされるのを嫌って)取り扱いをやめたのかもしれない。
トイラボはスキャン前提(基本:BASE4スキャン)で現像を受け付けている。スキャンした画像はログイン画面から閲覧・ダウンロード可能。フィルムが先方に到着して一両日で現像が完了する等、至極手際が良く価格も手頃なので今後も利用したい。
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Lomography Redscale XR 50 - 200は、通常のカラーフィルム(ISO=100)を裏返しに巻いただけのフィルムである。裏巻きということは赤く感応する層が表になり真っ先に露光する。

上掲の表がなくとも、アナログフィルムのゴールデンルール(サニー16)、つまり、ISO100で快晴の場合=絞り:f/16、シャッタースピード:1/125(又は1/100)を覚えていれば良い。ISO感度の数値の2倍は、絞り、またはシャッター速度の1段分に相当するから、
ISO=200の設定では、絞りf/22, シャッタースピード 1/125(又はf/16, 1/250)で撮影すると結果は悉く火星の表面のような真っ赤な世界となる。
(以上、「Bencini Koroll 24 S / Lomography Redscale XR 50-200」から)
逆にISO=50の設定では、絞りf/8, シャッタースピード 1/125(又はf/16, 1/60)で撮影すると結果は青や緑がかったレトロな色調となる。
(以上、「Bencini Koroll 24 S / Lomography Redscale XR 50-200 続き」から)
(Bencini Koroll 24 S / Lomography Redscale XR 50-200)
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"Lomography Redscale XR 50 - 200" はその名の通り、ISO設定50〜200の範囲で光の当て方を変えて生じる演色を味わうフィルムということだ。被写界深度を考えると絞り優先にする場合が多いだろう。
さて、4年前のフィルムの現像の結果は以下の通り(トイラボでのスキャン画像利用)。
以上、青や緑がかったレトロな色調を期待したのだが(以下の比較例のような)逆にオレンジに振れてしまった(盛大なフレアは想定内)。レンズが素通しの虫眼鏡レンズだったので、絞り優先でカメラ側に自動設定させたシャッタースピードが早すぎたのかもしれない。
比較例:
(虫眼鏡レンズ&Rolleiflex SL66「花やしきのBeeタワーと上野こども遊園地」から)
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これらはレトロな感じが良く表現されていた。背景の粒子のざらつきは蕎麦の舌触りのようで好ましい。カメラはCarl Zeiss Tessarレンズを搭載したZeiss Ikon (VEB) Tenax 1(通称「猫招き」)。24mmスクエアゆえ、36枚撮で52コマ撮影が可能。
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冷蔵庫に未使用のLomography Redscale XR 50 - 200が1本残っているので、これは近々「猫招き」に供することにした。
(おわり)
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