2020年09月27日
007は二度死ぬ・1966年
古映像の続き(Kodachrome Super 8フィルム / 撮影者氏名不明のオーファンワーク)。200 ftのフィルムをWolverine MovieMaker Proとliquivid Video Improveでデジタル化した(それら機材とソフトについては本ブログ「8mmフィルム」カテゴリーに記載)。
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1966年の都心を撮影したフィルム中に以下の興味深いシーンが含まれていた。
イアン・フレミング「007シリーズ」第11作「007は二度死ぬ(原題:You Only Live Twice / 1967年の英米合作映画)」中の大里化学(工業株式会社)本社にボンドがタクシーで乗り付けるシーンの下撮をさらに傍から撮影したもの。
下撮ゆえ、ショーン・コネリーには同じ背格好のスタンドインを当てていることも判る。
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2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会(2021年開催延期)に合わせて昨年まで多くの観光客が我が国を訪れた。
その中にはYOLT (You Only Live Twice)ツアーなるものもあるようだ。
日本文化の紹介を兼ねロケを行ったこともあってインバウンド効果がいくつかのロケ地にも波及しているが、YOLT詣でで絶対に外せない場所は悪の巣窟「大里化学本社」に違いない。
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大里化学本社の外観はホテルニューオータニで撮影した。その映画の中の悪の巣窟を一目見ようと同ホテルを訪れるらしい。1964年の東京オリンピック開催の観光需要を見込んで同年に開業したホテルにとって「007」でさらに国際的に知名度を高めようとした戦略は半世紀以上経った今も奏功していると言える。たとえ「悪の巣窟」の本拠と映画で描かれようとも。
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”映画でボンドはヒルトンホテルに宿泊しているといっている。これはショーン・コネリーが日本滞在中に東京ヒルトンに宿泊する際、このセリフを入れるかわりに宿泊費の大幅割引をプロデューサーが頼んだため(とされる)”(「007は二度死ぬ」wikipediaより)
東京ヒルトンがそれに応じたのも、ホテルニューオータニの向こうを張ってのこと。
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「安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭」についてwikipedia 上の「ホテルニューオータニ」では一切言及がない。昔から表向きを繕う場所なのだろう。
されど己の口の繕いが遂にきかなくなったのか又は天網(=国会)から遁れ難し(拙稿「マッチポンプの限界」)と悟ったのか、病を表向きの理由に遁走した者もいる。「死んだことにして」とはフレミングも顔負けのシナリオライターが官邸にいるのだろう。「小さい頃から仮病に関しては迫真の演技をする」との噂もある。ゆえにその通り完璧に演じご祝儀まで付く大興行となった。
「ニューオータニのパンケーキが好きだ」
桜を見る会「疑惑の前夜祭」と同じ会場で出陣式を開いた菅氏(2020年9月8日「鶴の間」)。めでたく総理総裁になった菅氏に引き続きニューオータニが大いに便宜を図るであろうことは想像に難くない。
大興行の余勢が冷めないうちに衆院解散総選挙に打って出る可能性もある。
(おわり)
posted by ihagee at 17:49| 古写真・映像