2020年01月12日

サイアノタイプ - その97(引き伸ばし機)



新年、プリント初め。フィルムレコーダ (Polaroid Digital Palette CI 5000S)で作成したアナログネガからサイアノタイプ・プリントを行った。古いポストカード(ネイティブ・アメリカン)をEPSON GT-X980でスキャンし、フィルム・レコーダ (Polaroid Digital Palette CI 5000S)を使ってデジ→アナ変換で35mm (135) film (Fuji Acros 100)に焼き付け現像したアナログネガを使う。

用紙:Cotman Water Colour Paper F2 Medium
感光剤:Jacquard cyanotype kit (Potassium Ferricyanide & Ferric Ammonium Citrate)
引き伸ばし機:Lucky II-C (Nikon EL-NIKKOR/1:4/f=50mm)
光源:50W 395nm UV LED unit (SMD=surface mounted LED modules) / レギュレータ & PC用空冷ファン
アナログネガ:35mm (135) film (Fuji Acros 100) 、フィルム・レコーダ (Polaroid Digital Palette CI 5000S)で作成したもの
露光時間:約五時間
トーニング:なし

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一旦乾燥させて、スポンジ刷毛でニスがけした(ワシンの水溶性つやだしニス)。セリアの百均ニスと異なり、このニスはサイアノプリントに顕著な変色をもたらす。ジャスミン茶であらかじめトーニングしたプリントはセピア色に(以下の通り)、

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トーニングしていないプリントはブルーブラックっぽくなる(以下の通り)。

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上掲のプリントはトーニングしていないので、以下のように色調が変化した。

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ネイティブ・アメリカンにはニスがけ前のターコイズ色の方が似合っているかもしれない(少し後悔)。

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ポストカードの情報を1200dpi(グレースケール)でスキャンしたデータを元にアナログフィルムにフィルムレコーダを介して焼き付けたものだが、それでも元のポストカード上の写真が鮮明であれば引き伸ばしにも耐える。この目的で eBay UKからガブリエル・レイ(Gabrielle Ray)のアンティーク・ポストカードを新たに十枚程入手。アナログフィルムに焼き付ける予定(フィルム・レコーダのフィルムテーブルについては拙稿「フィルム・レコーダ(デジタル⇒アナログ変換)再発見(続き2)」で触れた通り)。次はPolaroid Digital Palette HR 6000を使ってみようと思う。

感光剤キット(Jacquard cyanotype kit )を今年用にamazonでワンセット注文した。シリンジで必要最小量(A剤・B剤各0.5cc/F2用紙1枚)をボトルから吸い取って使う分には私のプリント頻度ならおよそ1年は持つ。

(おわり)

posted by ihagee at 16:57| サイアノタイプ