国内で唯一残っていた百貨店屋上遊園地が閉園となる。
閉園二日前の昨日(2019年8月31日)、思い出を残そうと親子連れで賑わう川越(埼玉)丸広百貨店の屋上に足を運んだ。採算に問題があるわけではないとのこと。今世の新自由主義経済の辞書にカジノを含めIRなどリゾートの文字はあっても遊園地はないのだろう。ここもその余波なのかは定かではないが、庶民の思い出を育んできた場所が次々と姿を消すのは別項記事「花やしきのBeeタワーと上野こども遊園地」で触れた通りである。


(1950年代・名古屋の百貨店屋上遊園地・手元の古写真から)
「1961年大阪・京都(エリアル・テレシネ)」記事中に掲載した褪せたライリー8mm映画に(Canovision 8-2のノイズ有)、当時の屋上遊園地(銀座松屋?)の様子が記録されている(以下、再掲載)。
市井の飾らぬ暮らしの中のささやかな娯楽をその時代の流儀に則ってフィルムに収め、池袋のビックカメラ本店で現像のみ頼み即日仕上がった(店内仕上げ・純正仕上げの場合は一週間程度かかるとのこと)。
カメラ:Zeiss Ikon (VEB) Tenax 1(Yフィルター装着)
フィルム:Kodak Ektar 100(24mmスクエアゆえ、36枚撮で52コマ撮影可)
スキャン:Epson GT-X980(トリミングのみ・補正なし)
小さなコマに晩夏の光を残し51年の歳月が過去になった。
(おわり)
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