スライドプロジェクター(Minolta Mini 35)を利用したホームメイドの引き伸ばし機の続き。パーティ演出用UVブラックライトを光源にしてさっそくプリントを試みた(vif Art (B5 H.P. surface) )。
スパイレンズでプロジェクションを90度屈折させ平置きの印画紙に光が落ちるようにした。要するに昔のOHPの原理を逆さに使ったことになる。閉場直前の築地を2018年9月15日に撮影した35mmフィルムを使った(カメラ:Canon AL-1 / Kodak 400 Tmax / Carl Zeiss Jena, Flektogon 4/25)。フィルム撮影の結果は拙稿『「五輪」という破壊(続き6)』で報告の通り。
(十分焼き付け・水洗オキシドール浴後、ジャスミン茶でトーニング)
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比較例(Lucky II-C (Fujinar-E75mm F4.5)&中華製懐中電灯タイプのブラックライト(FOCUSPET 100 LED)から取り外したユニット ):
(Fujinar-E75mmF4.5で四時間焼き付け・水洗オキシドール浴後、ジャスミン茶でトーニング)
スライドプロジェクターを使った引き伸ばし機はピントが甘いのは、銀塩写真用の引き伸ばし機(Lucky II-C)での作例と比べれば明らか。元々レンズの用途が違うのだから致し方ないが、焼き付け時間の短さは尚利点である。また、このピントの甘さは素材によっては生かすことができそうだ。
他にも何枚かこのホームメイドの引き伸ばし機でプリントをしてみたが、中華製懐中電灯タイプのブラックライト(FOCUSPET 100 LED)から取り外したユニット と比べ、パーティ演出用UVブラックライトは焼き付けの時間は短くて済む。ただし、紫外線のピークが395nm辺りのせいか、さらに時間をかけて焼き込んでみても水洗すると今ひとつ濃く色が出ない。ジャスミン茶でトーニングしてコントラストを調整した。
しかし、こんな簡単なことでデジタルプロセスを経ずに(デジタルネガを作成せずに)アナログプリントができるのだから、銀塩プリントの代替手段としては有効なのではないだろうか。アナログのネガフィルムも活かせるということだ。
(おわり)
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