2018年10月20日

マツダ・デミオ XD Touring (2WD/AT 2016年改良モデル)- その2



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オカルトチューニング

車好きなら知っているかもしれない「トヨタの"オカルトチューニング"」。
アルミテープをボディに貼るだけで空力が改善すると、トヨタ(広報)が大真面目に発表したチューニング方法である。このアイディアは国際特許出願(PCT/JP2014/072682("車両およびその製造方法"))され、日本に国内移行された出願については特許となっている(特許6168157号)。

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(特許6168157号)

「車体が正の静電気を帯電することに起因して、正の電荷を帯びた空気流が、車体の外表面から剥離することを抑制することができる車両およびその製造方法を提供することを(発明の)目的とする。」とあり、その方法に用いるのはアルミホイールテープであって、「導電性アルミニウムホイールテープなどを、コロナ放電が生じるように外縁部や外周壁面に鋭利もしくは尖った角部が形成されるように切断したものであってもよい」という。

特許発明であることからしてオカルトで括るのは誤りかもしれない。事実、トヨタ自身、"純正"アルミテープを発売し売れ行きも好調のようだ。

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車好きの集まるみんカラは、このオカルトチューニングの話題で盛り上がっているようだ。トヨタ"純正"アルミテープを施工せずとも、百均やらホームセンターやらのアルミテープ、または台所用のアルミ箔でも適用できるようだが、その効果の程はみんカラのレビューを見る限り「プラシボ」から「体現」迄様々なようだ。

この"オカルトチューニング"に投資したとしてもアルミテープ代としてはたかが知れていることもあって、効果が体現できなくともトヨタにクレームを言う人はいないので至って平和なチューニングである。

従って、お札かお守り程度に貼って自己満足とする人が多い。しかし、中には実際に車の挙動が変わった、燃費が改善したなどとレビューする人もいるようなので「本当なのかもしれない」と布教に励む信者も現れるから面白い。

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「車体が正の静電気を帯電することに起因して」「樹脂部品の表面と空気との間に斥力」が発生し空力性能が悪化する、は何も車に限ったことではない。

「人間の皮膚は、年齢が増すにつれて電気抵抗が増加することは良く知られている。上述のことを考慮すると、上述のことを考慮すると、肩こり、しこり等の痛みの発生原因の一つとして、年齢が増すにつれて皮膚の電気抵抗が増加し、これにより生体電荷の放出がうまく行われなくなってしまうことが考えられる。本件発明者は上述した考えに基いて、患部に蓄積された生体電荷をスムーズに放出するようにすれば、肩こり、しこり等を解消することができるとの結論に至った。」「薬物により患部の消炎、鎮痛、および血行促進をはかるとともに、患部に蓄積された生体電荷の放出を促進するための成形パップ剤を提供することを目的とする」発明も特許を取得している(特許2831596 "整体用生体電荷除去シ−ト"、特許2831597号 "生体電荷除去機能を有する成形パップ剤")。

特許・実用新案番号照会2(詳細表示)|J-PlatPat.jpg


特許・実用新案番号照会(詳細表示)|J-PlatPat.jpg


電荷の放出がうまく行われなくなると「肩こり」が生じるのは車も人体も同じようだ。なんとも面白い。つぼを探って針を打つ鍼灸も言ってみれば、「患部に蓄積された生体電荷をスムーズに放出する」施術である。針の代わりがアルミホイールテープで車に鍼灸を指南するのが世界のトヨタ自動車工業ということだ。

車も人体も同じならば、人体にも車よろしくアルミテープをペタペタ貼れば良さそうなものだが、そんなことをせずとも、上述の二件の特許発明をもとに製品が発売されている。それが「放電灸(株式会社伸興)」ということらしい。1箱4シート24枚入で1,260円(税込)。

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発明者の一人である阿竹 實氏は工業デザイナーとして活躍されていた方のようだ。自身末期ガンに罹り免疫力を高めて克服したそうだが(「末期がんを免疫力で克服した体験記」)、この過程で「まさか後年、自分の癌治療に使うことになるとは思ってもみませんでした(阿竹氏)」とするものが、阿竹氏自身の特許発明をもとにした「放電灸」である。

「放電灸」のネット(アマゾンなど)での評判は上々。「年齢が増すにつれて電気抵抗が増加」している私も物は試しと一箱購入してみた。「患部に蓄積された生体電荷の放出」はこのパッチ状の「放電灸」を貼って2〜3日持続するようだ(貼ったまま入浴可能)。消炎効果のある薬物の有効性がこの範囲なのかもしれない。貼った前後で体感が違う。それが薬物の効果なのかそれとも「患部に蓄積された生体電荷の放出」の効果なのかは定かではないが、貼付した腰部の痛みが少し和らいだ。単なるプラシボ効果であるのか本当に改善されたのかは、しばらく使って確かめてみたい。

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「導電性物質を混入した糸状体、または炭素繊維等」がパッチの基体に含まれ、開口部に設けられた微細な突起から空中にコロナ放電される仕組みは、アルミ=導電体で切欠部分から空中に放電するトヨタ"純正"アルミテープと同じだろう。

そこで、「放電灸」を私の体ばかりでなく、車にも用いてみることを思いついた。さてどうなることになるやら。

(おわり)

posted by ihagee at 10:56|