2018年10月08日

さよならヴェロッサ


2009年から乗ってきた愛車を手放すことになった。
愛車とはトヨタ / ヴェロッサ 2.0 20(AT) (2001年)。
ホンダのエアウェーブを新車として購入したものの、売りのスカイルーフの夏場の暑さ(ルーフを閉じていても天井から熱が伝わる)とVTECエンジンの非力さ(ちょっとした坂道発進でずるっと下がる)に音を上げて、中古車屋で交換同然で手に入れたのがこのヴェロッサだった。

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取得早々、ヴェロッサについてのインプレッションをみんカラに以下投稿していた(以下、再録)。

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満足している点:
何より外観でしょうね。フロントのデザインはランチアのテージス、最新のアルファのMiToに似ています。ヴェロッサのキャッチコピーである、イタリアンかどうかは個人の「感性」の問題なので触れませんが、印象的な造形であることは確かです。写真ではかなりアクが強く、嫌みな外観に見えますが、実際に車を目の前に眺めると、不思議ですが、気取ったフォーマルな場所にも乗り付けられる上品さがあると感じます(これは私の主観ですが)。真正面からよりも、斜め正面から眺めるとロングノーズが際立って、かなり格好が良いです。リアも上品にまとめていると思います。インテリアはブラック仕様で、インパネやシート類は全てビター且つスパルタンな感じでまとめてあって好みです。試乗レポートで安っぽい質感の...とか評論した向きもありますが、私には少しもそう感じません。少なくともこのころのセダンは内装にカネをかけていると実感させる出来だと思います。イルミネーションは赤色で、ブラックのインパネとのコントラストでムーディで且つかなりのインパクトがありますが、明度が調整できますので白色光よりもかえって、視認性が良いと思います。操作系は今どきのセダンの整理されてすっきりしたインパネと比較するとスイッチ類が多いのですが、かえって車らしくて私は好みです。デジタルやコンピュータを意識させるインディケータが少ないので、アナログ的でかえって安心感があります。スピードメーター等の計器類の数字や針の造形も良くみると、なかなか良くデザインされています。肝心の走りですが、2.0モデルでもエグゾーストの「ゴー」と低く唸る音がエンジンをスタートすると聞こえてきて走りを意識させてくれます。確かに街乗りではもう少しトルクが欲しいと思うこともありますが、普段乗りでは全く支障がありません。足回りはセダンとしては硬めです。適当にロードノイズを拾いますが、タイヤの問題と思います。ステアリングは個人的に重めが好きですが、まぁまぁ許容できる範囲です。(上級モデルでは車速に応じてステアリングの重さを自動調整するようです)。オーディオはスバルB4に装備していたマッキントッシュ仕様のものと比較して遜色ない位、なかなか良いサウンドを聴かせてくれます(バスが利いた図太い音ですが)。6V直噴なので燃料もレギュラーで済み、そこそこ走ってくれるので(10km/L)、まずまずです。

不満な点:
ノーマルだと、タイヤボックスの隙間があってちょっとアンバランスな感じです。車高を下げればかなりキマルでしょう。フロントのエアインテークはダミーなので無くて良かったと思います。この部分は素直に埋めてしまった方がスッキリした造形で良かったのにと感じることがあります(そうすると、グリル周りはランチア/テージスに似てしまいますが)。高速道路での直進性は今一つと思います。ステアリングの修正が何気なく要求されます。しかし、ジェントルに乗るには困ることではないと思います。気になるような短所はないというのが本当のところです。

総評:
ターボモデルでは中古でも程度の良いものは高値で取引されていますが(走り屋さんの改造でノーマルの仕様のままの車は少ないですが)、こと、ベーシックの2.0L/NAでは60万円前後でかなり程度の良い車が(フル装備で純正のエアロまで付いた車が)手に入ります。以下の理由で、私は個人的にはこのモデルのヴェロッサの中古車はかなりお買い得だと思いますよ。2万台そこそこしか生産されなかったのでユニクロ的に街角で見かけることもなく稀少性がある点も良いと思います。といっても、ベースはMark IIなので保守整備で困ることはありません。ちなみに購入した車は、2001年モデル(約50,000km走行)/4速AT/シルバーメタリック/6連奏CD&MD/純正ナビ/純正エアロ/ETC付のGoo認定車(内外装骨格等5つ星認定)で、本体価格は約67万円でした。社外装備のないノーマルの仕様のままの(2.0NAではそうする必要もないでしょうが)ものです。

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このインプレッションは基本的に今も変わっていない。

しかし、先般、三回目のディーラー車検(8月)を通し、ついに所有し続けることを諦めた。2004年3月以前に登録されたガソリン車ゆえに自動車税は重課算されている上、今回、車検代が20万円近く(車検にかかる諸費用・税金含)に及び、昨今のガソリン価格の急騰に本車の燃費の悪さが手伝って家計を圧迫しつつある事情による。車検上は問題ないもののディーラーが勧める部品の交換が錆びつきを理由にできなかったことが判り、それも手放す理由の一つとなった。

拙稿「発想の転換(“最も古いまだ使用中の家電”コンテスト)」で私自身「廃車にしない分、トータルで見れば環境への負荷は低い」などと、言っておいた手前、手放すとはいえども廃車にはしたくなかった。

しかし、いかに珍しい車だろうと15年超えの車歴・セダンのNAでは中古車屋とも買ってくれそうもない(2.5のターボモデルのヴェロッサなら走り屋さんの改造用として中古市場では立派に値段が付いているようだが)。

乗り換える車はマツダのデミオ XD Touring (ディーゼル・2WD, 2016年の改良モデル)。Bセグメントの車。今回、ヴェロッサを諦めるに当たって、色々と私なりに調べてみたが、このクラスの技術革新は著しく、普通車の領域を侵食しつつあることに改めて気付かされた。その中でもマツダのデミオは技術面だけでなくデザイン性や質感において他社の同クラスの車を追い抜いているように思われる(少なくとも国産車の中では)。幸い、最寄りの関東マツダでオプションも盛られた値ごろな中古車(走行距離1万キロ程度・マシーングレープレミアムメタリック)を見つけたので、購入前提に下取り(買取)査定をしてもらった。

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廃車(スクラップ)と諦めていたのだが、僅かばかりでも値段が付き、下取りとなった。通したばかりの車検は抹消されることになるが、部品単位といえどもなんらかの形で生き残れると判って正直ほっとした。

下取りされる車にはトヨタ純正のスポーツグリルが付いている。

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(元々のグリルを付けた状態の愛車)

トランクルームに積んでいた元々のグリルを形見に貰うことにした。セミの抜け殻の如く部屋を飾っている。

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私は3年前に両親を相次いで亡くした。亡くなる少し前に老いた父母を乗せ富士山の見える場所までドライブし、焼き場からまだ温もりの残る父の骨箱を胸に抱いた母を助手席に乗せ、そして母の急逝にとるものもとりあえず駆け付けたのもこの車だった。車といえども物語が伴えば自然と人格を感じさせるものだ。

新たな車にどんな人格を感じることができるのか・・追々綴ってみたい。

(おわり)

posted by ihagee at 10:07|