2018年06月10日

学府・愈々声をあげる



今、この国の民主主義の根幹が音を立てて崩れようとしている。法を蔑ろにしモラルを公然と否定し、嘘を平然とつく為政者にこの国の知性が声を上げ始めた。
(2018年6月6日「世界平和アピール七人委員会」安倍内閣に退陣を求める緊急アピールを発表(拙稿「有識者・安倍内閣の退陣を求める」)

さらに、法政大学総長のメッセージを明治大学学長室が強く支持する声明を発表した(2018年6月8日)。

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マスコミは一切報道しない。ネットニュースも無視を決め込む。

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ネット上(特にヤフーニュース)の無料の産経新聞記事が脊髄条件反射のみの無思考生物をネットに大繁殖させている。コメント欄を設け、その生物に積極的に餌と巣を与えている。どおりで育つわけだ。朝日や東京新聞のネット配信のニュースにはこの手のコメント欄はない。

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「自由に反する恥ずべき考え方」に対し公然とノーを言うこと、言える社会の大切さに心すべきだ。残念ながら、その反対に社会は急速になりつつある。

言論の自由はどうでもいい、なぜなら何も言いたいことがないから』と言う者、そう言わせる者。これらは「反社会的で、自由に反する恥ずべき考え方だ」(米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員)』

「自由に反する恥ずべき考え方」「何も言いたいことがない」と無思考無批判を社会に広め、根拠もないプライド(虚栄心)ばかりを蔓延らせ、「日本人・日本国万歳」と唱え日の丸さえ振っていれば良い国民(臣民)ばかりを増殖させたこの政権は、曰く今や「反社会的」存在である。その政権を擁護し支持するということは、すなわち、「反社会的で、自由に反する恥ずべき考え方」に共鳴し知性など必要としないと宣言するに等しい。

政界・法曹界・マスコミ・経済界ばかりでなく学府にまでその「恥ずべき考え方」が広まりつつある。森友学園の塚本幼稚園の「教育」なる無思考無批判精神の洗脳に驚き、加計学園の教育とは名ばかりの税金搾取ビジネスに呆れ果て、振り返ると官邸は教育勅語を賞賛し(拙稿「我々に再び、踏絵を踏まさせるのか(教育勅語について)」)、気づくと肉屋に仕える豚がネットに溢れかえっていた(拙稿「豚の独裁者(オーウェルの動物農場)」。

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この五年間、民主主義の最低限のモラルさえ守れず、その男は嘘を重ねてきた。先般のG7サミットで首脳同士の膝を詰めての会談の席にその男は席を与えられなかった。そのほか、この男はいかに存在していなかったか、外電から様々と知ることができる(国内ではその逆にこの男の存在ぶりを大書するが)。「日本は、もう民主的国家ではない」だから、席は与えないとされてしまったのか?その事実をマスコミは一切伝えない。


(転載元:Emmanuel Macron@EmmanuelMacron さんのツイート〔12:51 - 2018年6月9日〕)



(転載元:インド・ヘラルド誌 / サミット初日のミーティングの様子・米独仏英加の首脳 / イタリアの首相は就任したばかりなのでこの場に居ないのもわかるが、サミット古参たるあの男が居ない。この写真の記事にもその男のことは一切触れられていない。)

この男は話し合いの場に居なかったにも関わらず、サミット閉幕後、国内メディア向けに記者会見を開き、
激しい意見のやり取りがあった。貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもならない。いかなる措置もWTO=世界貿易機関のルールに従って行われるべきだ・・会議場の外で首脳だけで集まり、ひざ詰めで直接本音をぶつけ合って合意に至り、首脳宣言として発出できることは大きな意義がある」と宣った。「激しい意見のやり取りの場があった」も、「ひざ詰めで直接本音をぶつけ合って」も主語(わたし)がない。おそらく、この男はそのいずれの場にも居なかったのだろう。居ても言葉が不自由なこの男は通訳は遠慮して欲しいとほかの首脳から言われれば席を外さざるを得なかったのかもしれない。

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(サミット初日。背景に小走りに消えるこの男の姿を米マスコミは皮肉を込め報道。国内メディアでは一切出ない。)

これまで散々と北朝鮮の脅威を煽り、最大限の圧力の下、核放棄をしない限り一切話し合いをすべきではないと主張してきたこの男の本心は外交に非らず、国内での自己保身のためだけだった(トランプも同じ)、その原動力たるや、不安による支配(不安ファシズム)と筋悪であることを、この男に首脳たちが知るに及んでは、もうこの男の話はまともに聞くまいとなるだろう。事実、2016年伊勢志摩サミットでこの男は「世界経済はリーマン・ショック前に似ている」などと嘘を言い、内政の口実(消費増税延期の口実)を外交の場で首脳たちに共用させようとした前科があり(あっさり否定された)、爾来、この男の外交は内政の口実がらみの筋悪だと先進国首脳たちには思われているのだろう。拉致問題をこの男が外交の場で提起するのも同じ筋悪がある。トランプと一蓮托生で早晩終わる男だと見なされているのかもしれぬ。

「政治家は嘘をつく」という職業観は国際的に通用するが、「行政・官僚が嘘をつく国家」はもはや国家の体を成さないというのが民主主義の国家観。息を吐くごとく嘘を散々吐きながら、その口で「国家が嘘つき」であると世界に叫ぶ人その人の存在が日本国にとって最大の国難となりつつある。日本という国が斯くも国際政治でパッシングされるのも、「行政・官僚が嘘をつく国家」と烙印を押されてしまった、その行政府の長が嘘の本源・膿の親と知れてしまったからだろう。

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さて、今日(6月10日)は新潟県知事選挙。「恥ずべき考え方」を地方にも広めようと与党はその目的に相応しい候補を立てた。「反社会的で、自由に反する恥ずべき考え方」に共鳴し知性など必要としないと宣言する豚さんたちは、この候補に投票すれば良い。ハムやソーセージになるまでは愛されるだろう。

そして国会議事堂前(国会正門前)では「反社会的で、自由に反する恥ずべき考え方」の膿の塊たる政権に抗議の市民集会が行われる(午後2時〜 安倍9条改憲NO!政治の腐敗と人権侵害を許さない!安倍政権の即時退陣を要求する6.10国会前行動)。

この国で肩身の狭い思いをしている知性が澎湃と声を上げ始めた。まだまだ捨てたもんじゃない。

(おわり)

追記:
ネットニュースではこの写真が配信されている。


(Jesco Denzel / AP)

写真にはあの男が写り込んでいるが、シカゴ・トリビューン誌の観察評は以下の通り。
Japanese Prime Minister Shinzo Abe is fully visible in the frame but his thoughts remain just as inscrutable as the others', with his arms also crossed against his chest and his glance somewhere over Merkel's head.

両手を机についてトランプ大統領に鋭い視線を向けているメルケル首相ほか4首脳、その横で視線をトランプ大統領ではなくメルケル首相の頭上に向け(his glance somewhere over Merkel's head = "メルケル首相の頭上どこか明後日の方向")、トランプ大統領と同じポーズをするあの男。G7が、5:1:1 に割れたとする海外評の通り、考えが定まらないコウモリのように1に分類されてしまった。その1ぶりを端的に示す写真をドイツ政府が公開した。G7古参なら私みたいに主張しなさい、なのにあんたったら!とメルケル首相の1への当てつけでもある。そのプレゼンスは「その他1」に分類される程低いというのである(拙稿「立ち位置を知ること」)。「激しい意見のやり取りの場があった」とか「ひざ詰めで直接本音をぶつけ合って」に自分も居たと、あの男はこの写真を指して言うだろうが(ヤフーニュース・AP配信時事報道のこの写真は「全首脳が協力して意見の違いを乗り越えようとしているように見える。」と括り、その協力にあの男がさも入っているかの記事だが)、残念ながら、居ただけの「その他1」で、決してそれら場面での主語(5の側の発言者)になり得なかったということがこの写真から判る。

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さらに追記:
この男がtwitterでアップした写真。「激しい意見のやり取りの場があった」とか「ひざ詰めで直接本音をぶつけ合って」とポーズしてとこの男付きのカメラマンに目配せされて、その刹那ざわざわと顔を寄せた様子がありあり。上掲のドイツ政府発表の写真を引用する海外メディア多数。サミット絡みの記事はトランプ、メルケル、マクロン、トルドーの名前ばかり。そして、この男がアップした自撮り風写真とこの男のコメントを裏付ける記事は外電に発見することはできない。

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仏ルモンド誌ではG7関連の膨大な記事にこの男の名前は出てこない。パリ協定に従わないトランプに噛み付いたマクロンこそ「激しい意見のやり取りの場があった」とか「ひざ詰めで直接本音をぶつけ合って」で、その傍観者たるこの男を写真にも記事にも上げないのは当然であろう。

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(転載元:英・サン誌 / 奥の赤い服の女性の右隣にこの男がただ一人同時通訳のヘッドフォンをつけて座っている・他の首脳は誰一人ヘッドフォンはつけていない。このようにコミュニケーションが不自由なのにどうして会議を主導できるのだろうか?通訳がいなければ何一つ相手の言う意味が理解できず、自分の意見も相手に伝わらない=(この写真の場で言えば)相手もヘッドフォンをつけなければ。そういう男がなぜ、「裁定役」を務められるのだろうか?)

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ところが、産経新聞(ネット)はG7サミットで「裁定役」を務め、存在感を発揮している、と書く(2018.6.10報)。

”8日に開幕した先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)では、安倍晋三首相が昨年に続いて北朝鮮問題などで議論を主導した。米国と欧州・カナダが激しく対立する気候変動問題や貿易問題でも「裁定役」を務めるなど、存在感を発揮している。”

しかし、外電ではこの男が ”裁定役を務めるなど、存在感を発揮している” を確認できる記事も写真も見当たらない。どういうことなのだろうか?

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新潟県知事選挙は与党が推す候補が当選した。
これで自民党総裁選でこの男が再選される可能性は大きくなり、長期政権の足がかりを得たことだろう。
しかし、国際社会ではこの男の外交は破綻しかかっている。国内向けにメディアを動員しどんなに顔を取り繕っても、海外では日本国ごとパッシングされる。このギャップは広がるばかり。いずれ自己矛盾を起こし政権の座を降りることになろう。米朝会談の行方次第で、いきなりギャップが大きくなる可能性もある。新潟県知事選挙の結果で喜んではいられまい。
posted by ihagee at 10:46| 政治