2018年05月16日

うさぎ



うさぎ(兎)、今はペットとして主に飼われているこの小動物もその昔は食料源だった。私の父も満州の地で少年時代は冬場、兎狩りを経験させられていた。狩った兎は吊るして凍らせて貯蔵し、冬場の貴重なタンパク源としたと聞く。

今はこども動物園などで人気者のうさぎを親は子供たちに「一匹、二匹」と数えさせているが、正しくは「一羽、二羽」または「一把、二把」である。いずれも食料だった頃のうさぎの数え方に由来している。四つ足の獣類を食べることを禁じた仏教の教えも山で生活する人々にとってそれを守れば生きていけないと、うさぎ=鵜か鷺、つまり鳥と、その耳は羽と見立てて、狩って食べていた、ゆえに「一羽、二羽」と数え、または、その耳を把んで束ねたことから「一把、二把」と数えたことに由来する。ちなみに、うさぎにとって耳は生きるに重要な感覚器官であるとともに神経が密集しているので、愛玩動物としては決して耳を持ってはならない(それを知らぬ子供たちに可哀想にも耳をちぎられた兎を時折こども動物園でみかけるが、親が教えてやらなければダメだ)。

うさぎ(兎)には逸話がある。狐と猿と兎がある日、飢えて死にそうな老人に食べ物を請われた。狐は魚を採り、猿は木の実を集めて老人に渡したが、兎は「食べ物を採る力はありません。どうか私を食べてください」とその身を老人に捧げた。老人に化身していた帝釈天はその姿を哀れんで「今度生まれ変わる時には、きっと人間にしよう」と告げ、月の中にお前の姿を永遠に残してやろうと月うさぎにした・・という。

人の役に立つために命を捧げる動物がうさぎ(兎)ということか。

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さて、うさぎに見立てられたさぎ(鷺)であるが、この鳥には「鷺を烏と言いくるめる」という諺がある。明らかにまちがいであることを正しいと、または、正しいことをまちがいだと主張すること。へりくつをつけて強引に説得すること・・である。うさぎ(兎)を鳥と強引に見立て、その鳥がさぎ(鷺)であることも、この諺が関係しているのだろう。

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うさぎ(兎)の足元にも及ばぬ、そして鷺を烏と言いくるめて平気なそんな男がこの国の自称最高責任者を気取っている。あの世では閻魔様に先ず舌を引っこ抜かれ地獄に落ちるだろうし、そうでなくとも帝釈天がこの男の所業をみればきっと「今度生まれ変わる時には、畜生以下にしてやろう」と便所石にするだろう。そう思わざるを得ないこの頃である。

(おわり)

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posted by ihagee at 04:15| 政治