2018年05月06日

サイアノタイプ - その14(引き伸ばし機)



前回からの続き。

DSC01679.JPG


DSC01694.JPG

(印画紙面の蛍光顕像・部屋の照明を明るくしても焼き付けに影響しない。)


DSC01696.JPG

(焼き付け中、部屋を明るくして焼き目を直接視認できる。)


Cyanotype print successfully made on an old enlarger (Lucky II-C ) >> directly from a 120 negative film <<. This was made without conventional contact printing and digital processing.

(三時間半焼き付け後、ジャスミン茶で直接洗って仕上げた)


使用したネガフィルムはKodak TRI-X 400(6×6cm判)。

----

電源のオンオフのできるタイマーを近くのホームセンターで購入した。

timer.jpg


700円もしないアナログタイマーだが、15分単位で24時間何度でも電源(通電)をオンオフできる。小さな爪をその時間の長さ分押し込み(解除は爪を引き上げる)、現在時刻を合わせるだけでジリジリと内部時計が歯車を動かして爪をトレースしオンオフを行う。タイマーを使わない場合はスイッチで常時通電に切り替えることもできる。爪を押し込むところがアナログ的でとても面白い。万一、LEDがショートしてもこのタイマーには火災発生を防ぐトラッキング防止プラグの仕様となっているので、引き伸ばし機を無人で作動させても大丈夫。

UV LED(100球)を光源とした引き伸ばし機でのサイアノタイプ・プリントの出来上がりが焼き時間でコントロール可能だと判って、引き伸ばし機に張り付くことなく、タイマーだけで自動焼き付けを試みた。就寝前にタイマーを仕掛けて、寝床に入って15分後にオンで7時間の設定で先ほど起きたら出来上がっていた。水洗・オキシドール浴の後でジャスミン茶でトーニングした。結果は以下の通り。

Cyanotype print successfully made on an old enlarger (Lucky II-C ) >> directly from a 120 negative film <<. This was made without conventional contact printing and digital processing.


1950年代の古いネガフィルム(120)がF2の印画紙いっぱいに引き伸ばされプリントが完成。ジャスミン茶を使ったトーニングはとても面白い。浸けているうちに見る見る階調に変化が生じる。鮮やかさから深みに移行する。もっと焼き込んでトーニングすれば深みは増すだろう。

さらに続けてみたい。

(おわり)



posted by ihagee at 08:41| サイアノタイプ