Voigtländer Superb 顛末記 - その１９

「浅草十二階・凌雲閣遺構」の続き。Voigtländer Superb（1933年製前期型・Skopar 75mm F/3.5）で撮影した（撮影日：2月12日、フィルムはKodak Tri-X 400、スキャナー: Epson GT-X980）。

早朝、陽が昇る前の浅草仲見世で先ずは一枚。シャッタースピードは1/10秒手持ちで堪えた。ダメかと思ったが結果は手ブレもなく上出来だった。

多少辺りが明るくなり始めた遺構を開放、1/50秒で撮影したが全くのアンダーとなった。

遺構はもう少し明るくなってから撮影することとして、東京スカイツリーに向かう。

レンズフードを被せて撮影したが、フードに接写用のFocar 30が付けたままだった。結果は以下の通り。雰囲気があるといえばあるが・・。

撮り直したのが以下。

早朝ゆえにスカイツリーの付属施設は閉まったまま。外階段を歩いてツリーの足元から見上げて撮影。薄っすらと光線被りがある（カメラの背面の赤窓から入ったらしい）。

陽が昇りきって晴天に白雲が映えていた。スカイツリーと雲を二重露光させてみた。Voigtländer Superbならお手の物。

浅草十二階・凌雲閣遺構にスカイツリーを重ねてみたくなった。スカイツリーを撮影し遺構現場に戻って二重露光。

そして、ようやく遺構を撮影。この数週間多くのカメラ（殆どデジタル）がこの遺構にレンズを向けたことだろうが、我がVoigtländer Superbはその中で最古のフィルムカメラだろう。なにしろ凌雲閣が爆破解体されて十年後にこのカメラが生まれ、ほぼ同じ時代を生きていたことになるからだ。

Voigtländer Superbの写真を中心に凌雲閣遺構と東京スカイツリーをショートムービーに仕立ててみた。カラーのショットはSONY NEX-3（ExaktaマウントのSchneider-Kreuznach TELE-XENAR 135mm/F3.5搭載）で撮影したもの。

（おわり）