1933年製前期型Voigtländer Superb (Skopar 75mm F/3.5)は自己流メンテナンスで復調し(拙稿「Voigtländer Superb 顛末記 - その3」)、その後は何度か撮影に連れ出している。このカメラは一昨年急逝した母と同い年。そのせいか、母と外出するような気分になる。
このSuperbには純正の接写用補助レンズ(クローズアップ / プロクサー)がある。二眼なので当然、テイクレンズとビューレンズのそれぞれに必要で、接写距離に応じて二種類あるようだ(被せ式のFocar 30とFocar 52)。

Voigtländer社は戦後二眼レフを製造していないので、二眼用としてのFocar 30またはFocar 52は戦前(80年前)製造発売されたものを探すしかない。ペアで揃えるのはなかなか至難である。
実際、私もeBay(英米独)で探し回ったがペアでの出品はなかった。テイクレンズ用のFocar 30をまず手に入れ、そしてようやく最近ビューレンズ用のFocar 30が入手できた。

Superb は他の二眼レフにない視差(パララックス)補正機構がビューレンズ側にあるので、Focar 30なり52のペアはテイクレンズ、ビューレンズの区別は実用上はない。ただし、テイクレンズでレンズフードを使う場合、補助レンズの先端部がフードを装填できる形状になっている必要がある。Focar 30の場合はその形状のものとそうでないものがあり、前者が実際にはテイクレンズ用、後者がビューレンズ用となる。テイクレンズ用のFocar 30はレンズ前面の縁に "Voigtländer W/w FOCAR 30"と印字してあり、

ビューレンズ用は同じ印字がレンズバレル側面にあるのでわかりやすい。

なお、視差(パララックス)補正機構があるため、ビューレンズ用のFocar 30に上下はない(通常の二眼レフであればビューレンズの側面に赤点があって、視差補正の為にはその表示を上にして装着する)。
Focar 30での最短接写距離は0.33mとある(接写補助レンズを用いない場合は0.8m)。Focar 52では0.5mなので、花などのマクロからポートレイトまで撮るのならFocar 30の方が間に合いそうである。
以下、ファインダー上での見え方を確認してみた(レンズを上下交換しても同じ見え方だった)。


(被写体はインドエア・マスコットのマハラジャ君)


(Rolleiflex用純正スクリーンを移植したので呉越同舟)
実際にフィルムを用いてFocar 30を試してみるつもりである。

(おわり)
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