Canon AL-1と自作レンズ二組を持って、浜離宮恩賜公園へフィルム撮影に向かった(8月25日)。ビクセンのクリエールルーペPB60とポケットルーペ P45Nを用いたレンズ二組で、前者はマルチコート非球面収差の光学アクリル製(価格:1,600円程)、後者はガラス製(価格: 400円程)。
(ビクセン・クリエールルーペPB60を用いたレンズ)
(ビクセン・ポケットルーペP45Nを用いたレンズ)
以前紹介したような工夫を施したPLフィルターも持参。
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今回はクリエールルーペPB60での作例を掲載したい。なおフィルムはKodak Ultramax400を使う(スキャナはEPSON GT-X980、トリミングと明度補正以外エフェクトはかけていない)。アクリルの単玉レンズが太陽光の下でどんな光を捉えるのか興味津々だった(博物館内の作例は以前掲載した通り「Canon AL-1 - 虫眼鏡(単玉)レンズ(その5)」)。
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非球面収差・マルチコートが施工されているせいかフレアは少ないが、かなり個性的な絵となっている。背景の色の溶け合いや光の散り方は幾何学的(アブストラクト)。アウトフォーカスでは色ズレが強い青味となっているがコダックのフィルムの特性だと思う(拙稿「Exakta RTL1000 - 虫眼鏡(単玉)レンズ(その12)」)。次回はもう一組のガラスレンズでの作例を報告するが、その比較で言えばガラスレンズを介した花々の方が厚みや奥行きがある。背景の色の溶け合いなども自然に感じられる。ところがアクリルレンズを介するとどことなく不自然で非秩序。セザンヌの絵のように理性で再構築(秩序化)されることもなく偶然に放り出されたままの面白みはある。
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浜離宮恩賜公園は浅草まで水上バスが通じていることもあって外国人観光客の姿が多い観光スポットである。撮影当日もちらほらとその姿を見かけた。しかし曇天の晴れ間は強烈な暑さ。フィルム撮影は被写体と向かい合う時間が長いので要注意。その我慢で私は危うく熱中症になりかけた。吹き出す汗が目に沁みてファインダーも見づらくなるが堪えた甲斐はあったと思う。
いまさら照ってどうするといわんばかりに所在なげに向日葵が頭を垂れる。
(おわり)
タグ:コスモス アクリル ビクセン フィルム 浜離宮 コダック 虫眼鏡 EPSON GT-X980 Canon AL-1 単玉 クリエールルーペ 自作レンズ Kodak Ultramax 非球面収差 マルチコート
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