2017年01月12日

サイアノタイプ - その3


デジタル・ネガを用いてサイアノタイプを試みる。

元となる写真(原画)のデータを画像編集ソフト上でグレースケール化した上、反転=陰画(ネガ)・拡大し、OHPフィルムにプリントしたものをデジタル・ネガと呼ぶ。先ずはデジタル・ネガのデータ作成。

元々、階調の幅が狭いサイアノタイプなのでコントラストのはっきりした写真を原画として用いることが多いようだ。いわゆる白抜きとなる部分が多い写真は相性が良い。そうでない場合は深みや奥行きを狙うことができるが、かなり経験値を積まなければならない。

原画はカラーでもモノクロでも構わない。デジタル・ネガのデータ作成作業をネット上で補助するサイト(Jacquard Cyanotype Negative Generator)を利用してみる。データをアップロードし、画面上のいくつかのボタンを押せばデジタル・ネガデータが作成され、ダウンロードボタンでデータが取得できる。トーンカーブなどで細かく調整する作業には対応していないので、あくまでも見た感頼みである。それでもトライアルなら足りるだろう。

original.png
(原画・コントラストがはっきりしていないが・・ミラーレスカメラ(Sony NEX-3)にレンズはKine=Exactaに装備されていた戦前のCarl Zeiss Tesser 35mmを使用。なお、被写体はロック・シンガーのBe-Bさん。)

bb1.JPG
(上述のサイトで作成したデジタル・ネガデータ)

あえてコントラストのはっきりしない原画を用いてみた。デジタル・ネガデータをインクジェットプリンタでOHP用フィルムに印刷。このままサイアノタイプの印画紙に密着焼すれば全面が濃紺のメリハリのない結果となる。紫外線をコントロールしたい。それには焼き時間を調節するか、紫外線の当たり方を変える必要がある。

手元に厚さ5mm程度の透明なアクリル板があったので、デジタル・ネガフィルムと光源の間に挟んでディフューザとして用いてみた。元々、アクリル板はガラスに比べて紫外線透過率が低い上、光が散乱し易い。この効果を狙った訳である。

以下がその結果。デジタル・ネガの周辺部分は光が散乱したのか白抜きとなり、中央部分の人物が浮き上がる結果となった。偶然そうなったのかもしれない。

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露光時間を少し長めに取るとこうなる。

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インクジェットプリンタに対応したOHP用フィルムは決して安くない。A4サイズで10枚入り1300円程。そこらへんの家電量販店でもあまり見かけないのでネットで取り寄せることになる。PICTORICOのデジタル・ネガフィルムが至極評判が良いのだが、なにぶんにも値段が高価である。OHP用ではなく、PICTORICOと同様のデジタル・ネガ専用の代替フィルムはないものか探してみようと思う。続く・・・

(おわり)
posted by ihagee at 04:16| サイアノタイプ