2017年01月10日

サイアノタイプ - その2


前回の続き。

感光剤(Jacquard Products社Jacquard Cyanotype Sensitizer Set)ABのボトルにはそれぞれ、クエン酸アンモニウム鉄とフェリシアン化カリウム(赤血鉄)の二種類の薬品が結晶状態で入っており、ここに純水(コンタクトレンズ洗浄用の精製水)をボトルいっぱいまで注ぎ原液を作成する。1日放置して液を馴染ませる。B剤は水で希釈すると群青色の液ができた。どうやらトーニングのための染料も入っているようだ。

kit.png

AB等量を使用分混ぜ合わせれば(目盛りの付いた百均の化粧用スポイドが便利)感光液が完成。液色は藍色。画用紙はまずは試しなので安価なマルゼンのスケッチブック(172mm x 250mm)を用い、ハケ(スポンジハケ)で感光液を塗布する。ハケだけで案外上手く塗ることができた。筆は使わなかった。感度が低いのでこの作業は普通に室内灯の下で行なっても問題ない。ドライヤーで乾かして暗箱に入れて保管。

密着焼のネガは今回はヤフオクで手にいれた写真乾板(ドライブレート)を用いた。巻上げ機と設計図の写真乾板数十枚がわずか100円で手に入った。昭和20〜30年代の撮影のようだ。どこかの工場からの出物なのだろう。ガラスゆえに歪みがなく精密なファクシミリとなる写真乾板はその昔、工業分野で多用された。

この手に入れた写真乾板は9×12cmの大きさなのでそれなりに使える。

dryplate.png

ネガと先ほど作成した印画紙にドライプレートの感光面を密着させてコンタクトプリンターに挟み込み、中華製の紫外線露光機に載せて、露光開始。露光機のタイマーを使って、18分露光する。露光の目安はネガ越しに見える印画紙のシャドーの部分が赤紫色にうっすらと焦げ目がついたように見える状態。露光後直ちに印画紙を水洗しオキシドールを微量溶かした水を百均の園芸用スプレーで噴霧して再び水洗。噴霧した途端に青色が鮮やかになった。水切りして新聞紙に載せて乾燥して出来上がり。

dryplate3.png
(写真乾板をそのままスキャンした像)

cyano.png
(写真乾板をネガとして作成したサイアノタイプ)

細部まで再現されていた。銀塩の写真乾板をアナログ・ネガとして用いたので、画用紙の上に現れた像は正真正銘の<写真>=「ありのままにうつし取る」となった。

次はデジタル・ネガでチャレンンジしてみようと思う。

(おわり)
posted by ihagee at 03:13| サイアノタイプ