2016年10月07日

「五輪」という破壊(続き2)

<上野こども遊園地>閉園の報は先のブログ記事で触れた。

閉園後の先月様子を見に行った。幸い、まだ片付けには入っていなかった。

そして今日、夕方に立ち寄ってみた。先月と同じだった。園内のイチョウの大木からギンナンの実が一面に散らばったままになっていた。数週間の五輪のための再開発で、70年の長きにわたって上野の森に続いた歴史に無理やり終止符が打たされた。遊具も覚悟を決めたようである。肩越しの景色の先にもう賑やかな子どもの姿はない。

昭和の遺産に礼を払ってRolleiflex SL66で最後の有様をフィルム撮影。作例はいずれブログに掲示予定。確認までにミラーレスカメラ(Sony NEX-3)も持参して以下撮影。ただし、レンズはKine=Exactaに装備されていた戦前のCarl Zeiss Tesser 35mmを用い、同じく歴史に敬意を払った。

上野こども1.png

上野こども2.png

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そのあと、<浅草花やしき>のランドマークとして親しまれた<Beeタワー>の最期をフィルムに収めに行った。先週最後のライトアップが終わり、今週から解体作業が始まった。老朽化による取り壊しということだが、五輪の観光客需要を見越して跡地には劇場(ホール)ができるようだ。ゴンドラを吊るしていたアームは二本のみとなり、まるで羽根をもがれたトンボのようで哀れだった。

花やしき2.png

花やしき1.png

(おわり)
posted by ihagee at 19:14| 東京オリンピック