
さて、いざ1枚目を撮影しようとシャッターをチャージしたものの、シャッターレバーが下りない。
フィルムは巻き上がっているので不具合が発生したと判断して帰宅。
フィルムは暗室で取り出し巻き直して再び使用できる状態にした。
カメラは早速、巻き上げノブのある側面を開けて内部を点検した。巻き上げノブを取り外し、化粧革の周囲をめくって隠れネジを数カ所外せば内部にアクセスできる。フレクサレットIV(Flexaret IV)の機械部分は単純(合理的)な構造なので、不具合の箇所は簡単に特定できた。巻き上げノブと連動するシャッターレバー側の細いワイヤー状のバネ先が所定のかかり位置から外れていた。バネの押圧が弱くなっていたので少し調整した上で位置を直して元通り。不具合は解消した。巻き上げノブとカウンター周りについては、写真で丁寧に説明したブログ記事があり大変参考になった。
これがRolleiflex SL66だったら青い顔になっていただろう。

(フレクサレットIV(Flexaret IV): Kodak TRI-X400で撮影)
SL66で撮影中、突然フィルム巻き上げができなくなったら、巻き上げクランクの多重露出用のノッチを押してシャッターチャージをした上で遮光板を挿入しフィルムマガジンを外すことだ。経験上、この手の不具合の多くはフィルムマガジン側に起きる。マガジンを外してカメラ本体でシャッターチャージとフォーカルプレーンが動作することさえ確認できれば、一安心である。eBayでマガジン(中古)を入手することは可能だが手を出さない方が良い。少し高くても店舗で対応可能な国内のカメラ店から購入した方が良い。マガジンのちょっとした不具合がカメラの連通機構を壊してしまったら元も子もないからである。
Voigtländer Superbについては、別の意味で青い顔になったままである(これについてはいずれ記事にするつもり)。

(今のところオブジェと化しているVoigtländer Superb)
(おわり)