2016年08月23日

Voigtländer Superb 顛末記 - その2

Voigtländer Superbのミラーとスクリーン(グラウンド・グラス)の交換

ミラーとスクリーンにアクセスする仕方がわからなかったが、
photo.netサイト(英語)で情報を得ることができた。

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(ミラーとスクリーンを交換する前の状態)

Voigtländer Superbはビューレンズとテイクレンズのあるボード及びフィルム室と、スカイライトフードを含むデッキ部分を分離することが可能で、そのためには、ビューレンズを囲んで左右上下にあるネジと、デッキ部分側面のネジを取り外せば良いとのこと。ネジはレザーの下に隠れているので、慎重にレザーを剥がす必要がある。経年劣化が幸いしてレザーは剥がし易い。厚みのあるレザーなのでエタノールを含ませた綿棒を差し込みながら剥がしてネジにアクセスできた。

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ネジは革と接着剤に埋もれていた。幸い、大きなマイナスネジ(チーズヘッド)だったので簡単に外すことができた。

側面にカウンターをリセットする小さなスイッチがある。覆いは小さなマイナスネジ2本で留まっているので、先ずはこれらを取り外す。その下カニ目ネジの金具を外す。

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この状態で福耳のストラップ金具を掴んで上に引き上げるとスカイライトフードごとデッキ部分を取り外すことができる。

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(この状態で、すでにスクリーンが露出している)

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ピントリングと連動してビューレンズを傾斜させてパララックスを補正する機構が確認できる。エンブレム板近くの角に見える部分に支点があるブロックごとビューレンズ(回転繰り出し)・ミラー・スクリーンを傾ける仕組みである。これだけ大掛かりな機構をピントリングと連動させているのだから、ビューレンズとピントリングのヘリコイドが僅かに粘るだけでも相乗して固着し易い。この機構がSuperbの最大特徴であると同時に弱点でもある。私の個体もその状態だった。

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スクリーンのフロント側にドライバーの先を入れてリア側にそっとスライドさせる。ゴムの指サックでスクリーンを摘んで引き抜くと良い。なお、スクリーンのフロント側とサイドは薄い金属のガイドフレームで囲まれているので、ガイドフレームごとスクリーンを引き抜いても良いかもしれない。

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この状態でミラーとともにビューレンズも後ろ玉が露出するので、エタノールを綿棒につけて清掃することが可能。

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元々あったスクリーンを採寸する。

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Rolleiflex SL66の純正のスクリーン(アクリル製・フレネル・センタープリズム付)を採寸通りにアクリルカッターで切り出しておく。

私は手持ちのRolleiのスクリーンを代用したが、手持ちのスクリーン(英語ではground glass, gg)がない場合、マミヤの中古のスクリーンを探して自分で切り出すのが普通であろう。中古でも値段が張るし、新品や良品ともなるとかなり高額である。ジャンクの中判カメラごと買い取ってスクリーンのみ拝借の手もあるが、それではカメラを余してしまう。それなら、新品のggの販売をしているRick Olesonにオーダーする方が良いかもしれない(フレクサレットの記事で触れた通り)。彼は過去Voigtländer Superb用にggを都合したことがあるようだ。photo.netサイト(英語)でも彼の名前が登場している。私からもすでにVoigtländer Superbのggの寸法について情報を彼に提供済み。その通り切り出してくれるだろう(彼の扱うggの方が厚みがある場合は、ガイドフレームに当接する部分を削ってもらうこともできる。逆に薄い場合はガイドフレームとの間にシムを挟むだけなので簡単。)。Rickのサイトでは各種スクリーンがあるのでどれが相応しいか聞いてみると良いだろう。支払いは彼のメールアドレス宛でPayPalで決済可能。料金は送料入れて1万円以内。

ミラー交換に取りかかる。ミラーは先端と側部の3箇所でガイド(爪)で留まっており、後端にコルク片が楔として入っていた。

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(新旧ミラー・新しい方は装着するまで保護フィルムを剥がさないでおく)

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スクリーンを入れるが、この時、ガイドフレームにあらかじめスクリーンをセットしてフレームごと差込むようにする。その際、センタープリズムの凸部が下向きになるようにする。センタープリズムの部分のみ厚みが違うので、ガイドフレームを先にセットしてから、スクリーンを差込むとフレームの端がプリズム部分に触れて傷が付くからである。

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あとは、外したと逆の手順。

ミラーとスクリーンを交換した甲斐があって、視認性が高まった。が、遠望側でピンが合っていないことに気づく。センタープリズムの厚みでわずかにビューレンズの焦点距離が変わったためだろう。ピントリングのヘリコイドも固着気味なのでここはテイクレンズごと外してみようと思い立った。

これが間違いの元だった。次回に続く。

(おわり)
posted by ihagee at 19:22| Voigtländer Superb