ところで、アセテート・ベース(TAC)の8ミリフィルム(レギュラー)はビネガー・シンドロームという経年劣化が始まっていた。酸っぱい臭いがしてフィルムベースが変形したり脆くなるのである。テレシネの過程でもフィルムの一部が千切れてしまったり、映写機の中で詰まってグチャグチャになってしまった。それら千切れたり、グチャグチャになったフィルムのかけらを再びつなぎ直して映写機にかければ同じことになりかねない。かと言って捨てる気にもならない。かけらと言えども記録が保存されているのである。

そこで かけらとなった8mmフィルムをスキャンしてデジタル化できないかと思案した。米国のWolverineという会社が8mmフィルム(スーパー)もスキャンできる機械を販売していることを知り、eBayを通じて購入した。

(Wolverine 4-in-1 F2D 20-Super)
送料込みで15,000円程である。スーパー8対応だが、フィルム幅の同じレギュラー8でもスキャンできる。さっそく、かけらとなった8mmフィルム(レギュラー)をスキャンし、フレーム毎の静止画像をiMovieでつなぎ合わせ、YouTubeにアップロードした後、スタビライズとトリミングをして記録をムービー化した。
(1967年撮影:鈴鹿サーキットにあった<ホンダランド>での一コマ)
上述の自家製テレシネと比較すると画質は落ちるがそれでも記録が残せることに満足した。一コマスキャンするのに約5秒(上掲の映像ではその部分は早送りにしているが)、フィルムを手送りしてはポチッとボタンを押す操作の繰り返しなので至って簡単である。スキャンした静止画像はWolverine本体の背面に差し込んだSDカードに記録される。これをパソコンに読み込んでの後処理である。フィルム送りまで自動化したお手軽スキャナーをWolverine社が製品化してくれることを願うところである。
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