2015年11月03日

Exakta RTL1000

Exaktaと言えば巷では1960年代後半のExakta VX1000迄のことらしい。蘭資本のihageeに代わって東独ペンタコン・プラクチカ系の RTL1000は継子扱いである。

世の中、Exaktaマウントのレンズはそのカメラ以上に存在する。レンズからカメラを選ぶとなると大抵はアダプターを介してミラーレスカメラと契りを結ぶことになる。つまりデジタルに身売りするしかない。フィルムと共に生まれてきたレンズにとって再婚相手は電子素子・メモリというのは味気ない、と私は思う。

女性が化粧をすると同じく美というものは化けなくてはならない。化学変化(現像)という夾雑さをフィルムはレンズと結託して施してくれる。その夾雑さゆえに、一つとして同じにならないからこそ、化粧した女性が振り返って、周りがハッとすると同様の思わぬ感動が用意されている。

他方、デジタルは計算である。例えれば魚拓である。変化ではなく変換である。誰が取ってもたいてい同じ魚拓となるよう確率的に計算している。夾雑な要素まで計算ずくである。

Exaktaマウントのレンズにはフィルムという化粧は残してやりたい。どんなに老いても化粧を忘れぬゆえにその人が女性であると同じく。ゆえに、フィルムの一眼レフ(SLR)との再婚が最適であり、そしてRTL1000はその第一の候補であると思うのである。なぜなら、ExaktaマウントのSLRで耐久性・信頼性のある縦走りメタルフォーカルプレーンを装備するのはこのRTL1000だけだからである。フィルム装填の容易さ、送りや巻き上げの確かさはそれ以前のVarexやVX1000よりはるかに良い。だから、私はRTL1000を使っているのである。その実用本位で素っ気ないとされる意匠も、筐体を赤い革に張り替えて純正の漆黒のカメラケースに収めるとなかなか見られる姿になる。

CIMG2959.JPG
posted by ihagee at 20:09| Exakta