
本ブログの「フィルム・レコーダ(デジタル⇒アナログ変換)」カテゴリーで紹介したポラロイド社のフィルムレコーダーHR 6000でFuji Acros II(36枚撮)をサイアノタイプのアナログネガ目的に数本露光させた。
元画像はデジタル(Sigma DP2Sでのデジタル撮像およびポストカードのスキャン画像)のデジタル⇒アナログ変換を介し且つコントラスト等デジタル処理で演出を加味しているので、そのアナログネガは本来の「アナログ」ではない。プリント過程が引き伸ばし機を使ったアナログということだからとそれでも「アナログ」と言えなくはないが、アナログカメラで撮影したフィルムをネガとする本稿当初からのサイアノタイプの「アナログ」性からすれば宗旨替えである。
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コロタイプ印刷を含む写真製版のモノクロームのポストカードをスキャンし同上の過程でアナログネガを作成しサイアノタイプで数枚 Cotman Water Colour Paper B5 Fineにプリントをした(引き伸ばし機:UV光源のLucky Attache-35(EL-Nikkor 1:2.8 f=50mm)/ 露光時間約四時間)。
(ガブリエル・レイ Gabrielle Ray のプリントと用いた135フィルム)
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以下はトーニングを施したもの
ロンドンGaiety Theatreの舞台俳優、ガブリエル・レイは商業写真(ポストカード)にその姿を今に残している。フォトジェニック(今風に言えば「インスタ映え」)の先駆であり、世界で最初に美容整形(鼻梁修正)をした女優でもある。ファッション・フォトグラファー、セシル・ビートン(Cecil Beaton)は幼少期に実際に舞台で接した彼女(およびGaiety Girls)を元にミュージカル「マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)」のイメージを作り上げた(拙稿「ガブリエル・レイ(Gabrielle Ray)- その6(在りし日の事ども)」)。
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Sigma DP2Sでのデジタル撮像を元にした135フィルムでのプリント:
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UV光源・アナログネガでの最初のサイアノタイプ=拙稿:「
サイアノタイプ - その8(引き伸ばし機)」の頃のプリントからすれば我ながら大進歩と勝手に自賛している。
(おわり)