2020年03月09日

サイアノタイプ - その102(引き伸ばし機)



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eBayで手に入れた35mmフィルムを使った。1970年代共産主義政権下のハンガリーで撮影されたものだそうだ。そのような体制下でも個人レベルではこのような写真が撮られていたということか。ポップな壁を背にしたセミヌードの女性が50年を経て水彩画紙の上に容姿を現した。

用紙:Cotman Water Colour Paper B5 Medium
引き伸ばし機:Lucky II-C (Fujinar-E75mmF4.5)
光源:50W 395nm UV LED unit (SMD=surface mounted LED modules) / レギュレータ & PC用空冷ファン

オキシドール浴後(トーニング無)、乾燥、ワシンの水溶性つやだしニスを施しブルーブラックに仕上げた。

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(紫外線光源の引き伸ばし機)

趣味を兼ねて室内の空気洗浄(COVID-19滅菌)にも多少は役立つかと素人科学をするが、可視光域に近い紫外線(395nm, UVA)では気休め。UVB, UVCであれば効果があるだろうが、それでは趣味以前に目をやられる。プリント発色用のオキシドールやレンズ拭きの無水アルコール等々、今まで気にもしていなかった物を含め、何事もウィルスに結びつけて考えていると気が病む。コロナ疲れなのかもしれない。

(おわり)



posted by ihagee at 03:11| サイアノタイプ

2020年03月08日

「今が山場」と安倍首相



「一・二週間が山場」と言っていたような。「今が山場」と安倍首相。明日も今、おそらく一ヶ月後も一年後も今だろう。得意の「未来志向」らしいが、昨日言ったことは責任ごとさっさとシュレッダー行きと決め込んだらしい。われわれにとっては、山場なる今がこの先も続くことは、非常事態(非日常性)の常態化(日常化)ということ(拙稿『乗りものならぬ「乗りものニュース」』)。

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”突発入力に対しては一瞬だけ衝撃的に反応を示すけれども、あとはしゅんと静まりかえって忘れ去るように見える。たとえば、なにか事件が発生したときの日本の週刊誌を見るがよい。時定数は七日にすぎない。”(拙稿 佐貫亦男氏『発想のモザイク』から)

「今」などと連日突発入力を加えて、さて我々の時定数は何日なのだろうか?ネットでは「コロナ疲れ」とすでに時定数を迎えた人々の呟きも見られるようになった。残念ながらCOVID-19は疲れを知らない。それどころか疲れを見せた者に取り憑く厄介者。「笑っている人には取り憑かない」も気長な放射能相手ならそう言えたが、気短なCOVID-19相手には言えない。

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”日本人は漸変入力に対して、一時正しく反応する気配を見せるけれども、なにかスパートしない限り反応が思わしくない。”(同上引用)

我々の国民性では「一・二週間が山場」がせいぜい全力ダッシュできる距離ということ。それすら二ヶ月も周回遅れゆえ、初動対応を逃してしまった。そして「今が山場」とダッシュを連日促しても、感染は検査をしない裏通りでモグラ叩き状態。「コロナ疲れ」を起こすか、さもなくば開き直って安全性バイアスに傾くことになるだろう。

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その疲れは今のところマスクなどの物不足や行動自粛要請によるストレスや経済的損失に由来していて、感染禍そのものではないが、感染範囲が広がれば、

58 まだまだ足りない 辛抱努力  (昭和16年日本カレンダー株式会社)
65 一億が みな砲台と なる覚悟     (昭和17年中央標語研究会)
<(戦前)国策スローガン百選>に照らす今の世の中

嗚呼、いつか来た道。B29やカーチスが上空を飛び交って爆弾やら機銃掃射の雨あられでも、

100 米鬼を一匹も生かすな!          (昭和20年『主婦之友』)

などと、その空に竹槍を突き上げていた。

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精神論に依存しやすい国民性に照らすと今般のCOVID-19はとりわけ日本人にとってタチが悪いと言える。科学よりも政治が先に口をきく。その口利きをマスコミ(上層部)が買って出る。

70 科学戦にも 神を出せ         (昭和17年中央標語研究会)



(NPO法人「医療ガバナンス研究所」理事長 上昌広氏)

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火事場に乗じた、人権狩りにもご注意。

1 権利は捨てても 義務は捨てるな      (昭和8年用カ社) 


(自民党憲法改正草案起草者・片山さつき議員『私達の基本的な考え方』)

自由民主党「日本国憲法改正草案」の第98条に「緊急事態の宣言」第99条「緊急事態の宣言の効果」と題された条文(案)、所謂「緊急事態条項」。憲法に縛られるべき為政者が、縄を綯っていつ憲法と国民を縛りにかかろうかと様子を窺っているような。火事場に泥棒が出没し始めている。ご用心あれ。

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長丁場になりそうなCOVID-19禍。「いっせいに傾斜」する・われわれ、ゆえに、「いっせいに傾斜」する世の中の気配に、一歩引いて自己の視点でものごとを考える必要がある、と私は思う。火事場の泥棒に縄を持たせてはならない。それで戦争となった歴史を振り返るべきである。

(おわり)

追記:
「1〜2週間が瀬戸際」
or
「1〜2週間が山場」(ここまで2月24日)

「今が山場」
or
「今が正念場」(3月5日から)

posted by ihagee at 09:09| 日記

2020年03月07日

「アンダーコントロール」なる日本国の基礎疾患



昨日(2020年3月6日)、文化放送(ラジオ)大竹まこと ゴールデンラジオ!「大竹紳士交遊録」を聴いた。金曜日は金子勝氏(立教大学特任教授、慶応大学名誉教授、経済学者)がゲスト。その内容はポッドキャストで聴くことができる。

"なんかあたし怖いと思うんだが、海外の報道と日本の報道違くなってきたんだけど"(室井佑月氏)

怖いと感じるのは室井氏だけではなく私も同じ。原発事故後現在に至るまでの、内外の報道内容の格差(視点差)にも同様の怖さを感じている。その怖さは「アンダーコントロール」(安倍首相)に集約されるのではないだろうか?COVID-19(新型コロナウィルス)禍でも、専門家よりも政治が口をきく。その口に合わせるかに専門家が現れ、間違ってはいないとなる。表向き帳尻や辻褄が自然に合っていく「アンダーコントロール」の怖さである。

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観光立国を標榜し「おもてなし」とオリンピックやらカジノやら、サービス業がアベノミクスの第三の矢の実質となり、代わりにこの国が地力としてきた研究開発・製造など、ひと昔前であればこの国の経済成長のエンジンとなっていた基幹産業があっと言う間に衰退した。今や、マスク一つその需要を自国で賄うことができず、中国本土に頭を下げなければ手に入れることすらできない現実をCOVID-19はあからさまにしている。中国が当面マスクを輸出しないと決めるや、我々は "使い捨て用" マスクを洗って使うという惨めに甘んじなければならないが、マスク一つ国内で賄えない自国経済の凋落ぶりに驚かされる。内閣府は2020年2月20日、2月の月例経済報告を発表し、国内景気の判断を「緩やかに回復している」と据え置いたが、現実はあまりに違うと大多数の国民はあらためて肌身で実感したのではないか(COVID-19禍以前に消費増税ですでに一般庶民は実感していたが)?

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オリンピックやカジノ、それらを目当てにしたインバウンドの経済は水物商売、つまり、”外的環境の変化の影響を受けやすく中長期的な先の見通しが立ちにくく、収入が不確定な業種”であり、その水物商売を経済政策の柱と据えるゆえに、政治も経済も目先の算段ばかりをし、将来を不確定さに投げやるゆえに「今さえ・自分さえ・カネさえ」の社会風潮となるは然り。そして、水物商売的経済施策の脆弱さ・浅薄さをCOVID-19は同様にあからさまにした。

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その目先の算段が狂うと、負けを負けと認めず、さらにその先に勝ちがあると盲信し挙句自己破滅する麻薬性がある。

”安倍晋三首相は6日の参院本会議で、夏の東京五輪・パラリンピックについて「予定通りの開催に向けて準備を進めている」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を否定した。”(時事ドットコムニュース 2020年3月6日記事引用)

阻害性を否定するという思考停止。ギャンブル依存症や麻薬患者と何の変わりもない。

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フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。”(2013年9月7日 ブエノスアイレスでのIOC総会での安倍首相発言)

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新型コロナウィルスについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京オリンピックには、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。

「状況は、統制されています・・・いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません」と、阻害性を否定するという思考停止はCOVID-19についても、上述のように言い換えを可能にする。すなわちこの先も「アンダーコントロール」即ち、不都合な事実は隠蔽・虚飾・改ざんするという、安倍政権の常套手段を示唆している(その先には「緊急事態条項」)。それが怖さの本源であろう。

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"なんかあたし怖いと思うんだが、海外の報道と日本の報道違くなってきたんだけど"(室井佑月氏)

YahooやGoogleのポータルニュースに目を通すと同時に、外電にも目を通して欲しい。Googleの自動翻訳を使えば、それなりに日本語で外側から見た我が国の有様が見えてくる。立ち位置を変えて自らを客観視する習慣をつけなくてはならない。(拙稿「立ち位置を知ること」「立ち位置を知ること(続き2)」)

「アンダーコントロール」されている私に気づくことだろう。COVID-19感染に政官民が一体になって対策を行っている台湾の報道を私は毎日チェックしているが、親日感がとりわけ強いとされる同国でも「日本が今や世界の感染源」と中国本土や韓国に対するよりも強い口調で、日本の対応の遅れを懸念する論調が強まっている。「アンダーコントロール」なる日本国の基礎疾患を薄々感じ取っていることは間違いない。





YouTube上では台湾メディア(Live TV)の報道の様子をリアルタイムで知ることができる。日本の地上メディアのお笑い芸人を集めたバラエティショーの世間話とは大違いの真剣さだけでもその「違い」は実感できることだろう。

(おわり)

追記:


「世界がどうなっているのか、世界が日本をどう見ているのかというのを知っていただきたく・・」

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早晩、感染者数が多すぎて測定不能になる・病床不足ゆえに検査をしても仕方ない・・国民の大半が感染した時点でウィルス禍は自然に収束するだろう・・が、万一「アンダーコントロール」の中身であるとすれば、感染弱者の人知れぬ犠牲を前提とする(人倫に悖る優生学的思想)ばかりか、ウィルス禍が収束する以前(この先2年以上は続くとされる)にこの国の経済・社会が崩壊するだろう。長期政権の国家的粉飾決算たる「アンダーコントロール」はこの国の経済の基礎体力を奪い取り、ウィルス禍に見舞われる以前にこの国自体が重篤な基礎疾患に罹っているからだ。

もはや「アンダーコントロール」などと成り行きに任せるのではなく、「弱毒化した抗原の人体投与、すなわち、ワクチン接種(開発急務)で意図的計画的に国民の大半に抗体を持たせるしか手はありません。接種による副作用は否定できません。他方、真に医療を必要とする感染弱者の万一の感染に応じる分の医療資源が確保できます。この積極対策によって生じるリスクについては臨床試験の結果を含め包み隠さず国民に開示致します。その上で、政府の責任で官民上げて開発を加速させます。開発が遅滞するのであれば、諸外国からの知見や成果を躊躇なく積極的に採り入れます」と安倍首相は正直に国民に告げ、オリンピック開催は速やかに中止とし、そのために集めた金銭的資源も用いて(スポンサー企業の協力を得て)、国際社会と連携しワクチン開発を急務とすべきことは言うまでもない2020年大会について、IOCはスポーツではなく全人類の生命に貢献する行動を率先して取ることを切に願う。無観客での開催は商業主義のみの公益性なき大会としてオリンピック・パラリンピックの歴史に大きな汚点を残すことになる。
posted by ihagee at 07:52| 日記