2019年10月13日

台風19号(続き)



台風19号が去った。河川氾濫・土砂崩れなどかつてない水害を関東から東北各県にもたらした。刻々明らかになるその甚大さはこの国の地政学的課題がいかに治水にあるかあらためて思い知らされた。それは河川管理もさることながら、国土面積の約3分の2を占める森林土壌の保水力=涵養機能(緑のダム)の課題である。

木材生産目的の為の人工林(育成林)は森林の41%を占める。人工林(育成林)は常に人の手を入れなければ樹木の更新がなされない。住宅や家具などの資材を供給する産業化された森林ゆえに下層植生(地表の多様な植生)がなく、その産業上の需要がなくなり人の手が入らなくなれば、雨滴による土壌侵食を受けやすく、森林土壌の保水力=涵養機能は著しく損なわれる(緑の砂漠)。

国土保全の観点から、森林は第一義に社会資本であり、経済原理に徒らに委ねてはならない。それは保水力=涵養機能(緑のダム)を果たす田畑も同じである。

都心は幸いにも深刻な氾濫に見舞われることがなかった。それはダムや水門など高度な水防=河川管理のおかげであると思いがちである。他方、甲信越・東北各県で水害が多発した。それらの地域の緑のダムが緑の砂漠となってはいないかなどと、経済原理の恩恵に浴する都会人は思いを致すことはないだろう。

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台風19号一過、自宅から車で30分程度、荒川域の難波田(埼玉・富士見市)に向かった。以下はSigma DP2Sで撮影。

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のどかな荒川河川域の田園風景は一変。湖面と化していた。

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埼玉県営秋ヶ瀬公園は見る影もなく水没(秋ヶ瀬橋から撮影)。荒川第一調節池としての本来の役目を果たしたとは言え、あまりの変容に目を疑った。近くのさくら草公園、彩湖公園も水没。緑豊かな公園として人々が再び憩う日はいつになるのだろうか?


(音声無し・Muson MC2 Pro1(JP-MC2-MU)で撮影)

(おわり)

posted by ihagee at 20:29| 日記