2019年06月01日

小島葉子さんの思い出



「その楽器はアテーナーが作ったものだったが、吹くときに頬が膨れるのを他の神がはやしたてたせいで拾った者に災いが降りかかるように呪いをかけて地面に投げ捨てたのを、マルシュアースが拾ったのだった。 ("マルシュアース" wikipediaより)」

マルシュアースはその楽器の名手となり、竪琴のアポローンと音楽合戦をする。「マルシュアースが優勢だったが、アポローンが弾き語りを始めた所で勝敗がついた。」

マルシュアースが拾った楽器はオーボエだった。その楽器にかけられていた呪いの通り、マルシュアースは生きながら皮を剥がれ死んだ。

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「あれは休憩時間のことでした。誰かが私の部屋をノックするのです。日本人はとても遠慮深い人たちですから私と妻は驚きました。ドアを開けると立っていたのは首席オーボエ奏者の女性でした。小柄でぽっちゃりした女性だったと記憶しています。彼女は立ったままこうしたのです。そして去って行きました。(ギュンター・ヴァント)」

言葉ではなく、泣きながら吹く仕草をし感謝の気持ちを伝えたその女性、小島葉子さんが昨年の暮れに亡くなられた。神話とは異なり、マルシュアースがアポローンの心をその時思うままにしたのかもしれない。

そのアポローンたる人は抹香臭を嫌い、自邸(Ulmiz)の庭の石灯籠の下に骨のかけらを埋めるよう遺言して去った(2002年)。






(おわり)


posted by ihagee at 11:00| 音楽