2016年06月25日

功芳さん

クラシック音盤の演奏評論の大御所、宇野功芳さんが亡くなった。

レコード芸術誌(音楽之友社)の月評では、独特の文調と決め詞(「乾坤一擲」「応接の暇なく」など)で広告主の推す音盤の演奏を遠慮もなく斬り捨てた。芸術誌ゆえの紳士的(音楽業界の提灯持ち的)評論が多い中で、臍が斜めについているかの同氏の時に読者から判官贔屓と揶揄されるマイノリティぶりは私には爽快であった。

アーベントロートやクナッパーツブッシュを昔の省電に喩えた時は、その古武士然とした風貌をすれば棒を振らずとも演奏は決まると言いたげだった。

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(Hermann Abendroth)

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(Hans Knappertsbusch)

そういえば、同じことを作曲家の芥川也寸志氏も生前にどこかのテレビ番組の中で言っていた。体全体から発散する強烈なオーラだそうだ。ティンパニ奏者のテーリヒェン氏もある指揮者の下でベルリンフィルの演奏会のリハーサルを行っていると突如としてオケの音色が変わったのに気がついて演奏会場の向こうを見るとそこにフルトヴェングラーが立っていた、と証言しているが、これもオーラなのだろう。演奏技術とか表現方法とかではなく、最後は「その人」に行き着く。功芳さんが評論したかったのはそれだろう。「その人」が見えない演奏は「聴かなかったことにしておこう」となる。

評論のかたわら功芳さんもオケを前に棒を振ったが、晩年はだんだんと顔つきまでクナに似て魁偉となった。大きな身振りでクナと同じくパルジファルの一幕でも振って欲しかった。冥福を祈りたい。


(Knappertsbusch conducts Parsifal in Bayreuth)

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(Koho Uno)

(おわり)

追記:うっかり書き忘れた。
カメラにも「オーラ」というものがある。いつかこのカメラのオーラに襲われてみたいと思う。功芳さんの影響もあるのかマイノリティであるが強烈な存在を放つカメラに惹かれる。撮る前から何かが決まっているように思える。

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posted by ihagee at 07:43| 音楽

2016年06月21日

Rolleiflex SL66 - 拡大鏡レンズとLomography Redscale XR 50-200(その2)

以前の記事でも触れたが、フォーカルプレーンシャッターで且つレンズ面を50mm繰り出せるフォーカシング機構のRolleiflex SL66ではレンズシャッター式の中判カメラでありえないレンズの選択肢がある。

4種類のレンズを用意してみたが、今回はそのうちの1つの作例を紹介したい。

フィルムはLomography Redscale XR 50-200にしてみた。このフィルムについては過去のブログ記事で触れたように裏から露光させて(フィルムが裏巻き)演色を楽しむもの。<サニー16>で撮影すると真っ赤な世界になる。(Bencini Koroll 24Sでの作例

逆に光を多く当てるほど赤みが減じて褪せた色になる(前回の作例)。昔の色刷りの広告写真のようなアンバー系の褪せた色合いとなっていわゆるレトロ感を醸し出してくれる。そして百均の拡大鏡(虫眼鏡)を使ったレンズは光を多く取り込みフレアが半端ではないので、ボケボケのレトロ感を狙ってみた。 ISO25に設定してTTLメーターの指針が示すシャッタースピードの適正値は1/60〜1/125であった。梅雨時の紫陽花を狙って撮影場所は都内の名所・白山神社(撮影日:2016年6月17日)。雨上がりの朝の初夏を思わせる陽射しの下、デジタルカメラだと鮮やかくっきりと写るところ。わが写真、重たく鬱陶しい空気感が漂うがかえって楽しい。いくつかのショットでは煽り(ライズ)を用いた。その為か立体感が増している。こんなこともSL66だからできる。

拡大鏡(レンズ直径:60mm, レンズ倍率:2倍、キャンドゥの百均商品)

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(おわり)
posted by ihagee at 19:57| Rolleiflex SL66

2016年06月15日

マスコミの偏向ぶり

舛添都知事。身から出た錆とはいえ、マスコミの連日のバッシングぶりは凄まじい。異常を通り越して集団リンチ的な底恐ろしさを感じる。舛添氏のはるか上をいく公私混同ぶりの前々任者には無批判だったマスコミ。何をもって今回はバッシングに走っているのか?

公私混同どころか袖の下の嫌疑があり検察審査会にかけられる甘利氏、3〜4台の車に地球13周分のガソリン代を収支報告書に記載する(地元「自民党山口県第4選挙区支部」収支報告書(11〜14年分)に記載された「ガソリン代」)安倍首相などは一切不問である。そういうマスコミの偏向ぶりに我々一般大衆は気づき始めている。

参院選挙に向けて世間の関心を弱り目の人物にスピンさせる意図が見える。マスコミのバランス感覚が権力側の感覚と一になっている。逆さにみると何から目を遠ざけさせようとしているかが見える。自分の感覚を信じるしかない。

追記:
舛添都知事辞職。都知事選挙では東京五輪の開催是非を争点としてもらいたい。五輪という巨大な利権で狂ってしまった都政と都知事(二人)。数兆円の出費(多くは税金)が予想されるような五輪を開催は返上して地に足をつけた都政に戻すべきである。五輪を開催する雰囲気など巷にない。

(おわり)
タグ:舛添
posted by ihagee at 04:06| 政治